悪党同盟 ミッドレンジハンター =採用カード=
今期のミッドレンジハンターは、アグロ相手にはミニオンを捌きながらスケイルハイド+狂乱で凌ぐ、コントロール相手には中型ミニオンとズルジンのバリューで圧倒するといった戦法で、幅広い相手に対応できる構成になっています。
一方、スケイルハイド+狂乱、猟犬を放て+森林オオカミ等特定のカードと組み合わさることで初めて真価を発揮するものや、ズルジンやご主人様の呼び出し等、ドローする順番によっては腐り気味になってしまうカードがあるため、ハンドが噛み合わず思うように動けないこともしばしばあります。
理想的な動きができないとき、与えられた手札で妥協点を見つけながらうまく捌くといった力は、カードゲームをする上で非常に大切なスキルだと感じます。
シナジーが何パターンもあるこのデッキは、そういった柔軟性を身につけるのにもってこいのデッキです。
また、このデッキはパワーが高いうえに比較的自由枠が多いため、自分の好みを取り入れやすく、チューニング次第ではアグロにもコントロールにもなることができる器用なヒーローです。
カードゲームの醍醐味のひとつであるデッキ構築を楽しむことができる点でも、とてもおすすめできます。
コアカード以外の採用理由
・追跡術
ドロー手段が乏しく、耐久力が低いハンターとしては、早急に欲しいカードに対してアクセスしやすく、更にデッキ圧縮までしてくれるこのカードの存在がとても心強いです。
2枚差しのリストも多く見かける中ピン差しなのは、ズルジンの狂乱でデッキ枚数を回復することを狙う際、発動順によっては増やしたカードを破棄してしまうことがあるのを嫌ってです(私がカードを破棄する効果が苦手という理由もあります)。
・ネズミ罠
ウォリアーやサイクロンメイジに対して特に強いです。
アグロ相手にも、召喚酔いのない不意の6/6が予想外の活躍を見せてくれる場面があります。
必須カードではないため、抜いてしまっても構いません。代替カードを挙げるとすれば2枚目のハイエナでしょうか。
・腐肉食いのハイエナ
ミニオンが獣のみであるこのデッキにおいて、容易にマナレシオ以上への破格の成長を遂げる壊れミニオンです。
クロックが跳ね上がるため、アグロ戦のダメージレースをひっくり返せるポテンシャルを持っています。
仮想敵であり現在環境に多いメイジ、ウォリアーにはあまり有効でないと感じるのと、育てることを意識した場合どうしてもいびつな動きになってしまうのでピン差しにしています。
・イーグルホーン・ボウ
ローグナーフ後初日に連戦した、マーロックシャーマンのアングラ・アングラーを一手で返したいと思ったところから採用を決めました。
後攻1Tコインアングラーに対して間に合っていませんが、首狩り斧の場合3点出すためには1Tにミニオンをプレイしている必要があり、この条件が厳しいためいずれにせよ間に合わないだろうと思っています。
思わぬ副産物として、殺しの命令やストラングルソーントラの5点と合わせて、メイジの脅威であるヘルス8の巨人をこの武器込みの二手で処理できるようになっています。
相手の最速山の巨人+招来ムーブは後攻5Tで、こちらはそれを6マナで返さなければなりません。
このとき、必殺の一矢+殺しの命令で丁度6マナ払い処理することができます。
注意点としては、前ターンに獣を盤面に置いておく必要があることです。相手は巨人+招来にコイン含む6マナをフルに使ってくるため、ヒーローパワーを同時に打てません。ヘルス1の獣でもよいので、盤面整理、ハンド整理も兼ねて獣をプレイしておきたいです。
・ストラングルソーントラ
ご主人様の呼び出しのバリューを下げないために獣の種類をばらけさせようと思い採用しました。5ターン目の能動的な動きになります。
標準スタッツでほぼ確実に動ける上に、除去されたとしてもこのカードに対する解答は限られているため、相手の行動を縛れる点で確実に仕事をしてくれるので気に入っています。
代替カードとしては、2枚目のサイ、もしくは4Tの能動的な動きになるライフドリンカーあたりが候補として考えられます。
・ツンドラサイ
主にコントロールデッキに対するバーストダメージの起点として使います。
この使い方であれば1枚採用で十分に感じるのと、5Tテンポプレイするにはスタッツがこころもとないためピン差しです。
サイで走らせたいミニオンは主にハイエナなので、ハイエナを2枚差しにした場合こちらも合わせて2枚にしてもいいかもしれません。
メモ
追跡術は、ファティーグ戦までもつれ込むことが想定される相手、特にウォリアー相手には慎重に使います。
現在、ウォリアーの主流なデッキタイプはコントロール(メックトゥーン)、爆弾です。コントロールとメックトゥーンは、採用カードからは判別しにくいので、同型のデッキとして考えます。
対コントロールでは、ズルジン使用時に追跡術が暴発してしまうことのないように、基本的には使わない方向で戦います。しかし、肝心のズルジンを引けなくては元も子もないため、ズルジンがあまりにも遅いときは引きにいく目的で使用します。
対爆弾では、デッキに埋められる爆弾と爆弾王ブームからのダメージだけで、スケイルハイドの回復でも凌ぎきれないレベルのダメージを受けてしまいます。デッキに爆弾がある状態で追跡術を使用すれば、爆弾が選択肢に出た際ダメージを受けずに破棄することができるため、ある程度デッキに爆弾が埋まっている状態でプレイします。
凄まじき狂乱は、非常に使いどころが難しいカードです。ブドゥ祭環境でのミッドハンターは、回復をDKレクサーによるバ獣で補えたため、狂乱はテンポを取る目的で柔軟に使う事ができました。しかし現在は回復をスケイルハイドに頼るしかないため、基本的には除去と回復を一手に担えるスケイルハイドに使用すれば間違いないでしょう。
例外は、ドローがうまく回らずスケイルハイドを引き込めなかった場合と、対コントロールマッチです。
前者の場合は、スケイルハイドを待つことで狂乱を切れず、盤面を作れなかった結果余分なダメージを受けてしまうという本末転倒な展開が予想されるので、必要に応じてスプリングポーなどに使用していきたいです。
対コントロール戦では、こちらが攻め手に回るため、狂乱は攻め札として使いたいです。具体的には、森林オオカミに狂乱を当てて、ツンドラサイと合わせてバーストダメージを狙います。狂乱オオカミx3+ツンドラサイで8マナ23点、これに予めボード制圧のために狂乱バフを乗せておいたスケイルハイドを加えれば丁度10マナで30点出せます。
このプランの理想ムーブは、ご主人様の呼び出しでサーチした森林オオカミに狂乱を乗せ、狂乱オオカミをズルジンの雄叫びによる呼び出しでサーチし、次ターンからバーストダメージをたたき込むことです。
ツンドラサイ+狂乱オオカミx3+αと、コンボパーツが多いため、ハンドの枚数管理には十分気をつけたいです。
ズルジンは、展開と除去、ドローを一気にこなすことができるため、相手の盤面への展開を待つのが最大バリューの出し方です。しかし、いずれかが欠けたとしても十分な強さを発揮できるカードなので、バリューを意識するあまりズルジンでも手遅れな状況になることは避けたいです。