ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

作文から学ぶハースストーン

この話題は以前触れた気がするのですが、もう少し掘り下げられる話題だと思ったので、記事にしてみます。

 

皆さんは、ハースストーンの配信を見ることがあるでしょうか。

私は他者のプレイを見るのが好きで、誰ともなく配信にお邪魔させてもらっています。

自分以外の人のプレイを見ることで得られるメリットはいくつかあります。

例えば、メタがいまいち把握できていないとき、気軽に環境調査の気分で配信を視聴できます。

また、自分が使い方の分からないデッキや、カードが足りなくて組めないデッキを回している配信を視聴すれば、使い方や使い心地を確かめることができます。

どうしても勝てないデッキがあれば、そのデッキを使用している配信で相手視点の動きを学ぶことができ、新たな突破口を発見できることがあります。

 

ところで、私は最近カードゲームは作文に例えられるのではないかと思っています。

 

文章は、十人十色です。それはその人の作品なので、あるべき形、正解はありません。

しかし、完全に自由に創作できるものでもなく、私たちはいくつかの決まり事を共通認識として持っています。

例えば、一文の最後には句点をいれて区切る、ある程度のまとまりごとに段落をつくるといったものです。また、文章を読みやすくする工夫として、適当な長さで句点を打ったり、漢字表記をあえて避けたりするといったものがあります。

読み手の視点も持ちながらこういった工夫を凝らしていくことで、より多くの人が読みやすく、誤解の少ない文章に近づけていくことができます。

 

しかし、これはとても感覚的な作業なので、多くの場合個人で身につけることができる技量には限界があると思います。

 

この限界をさらに引き延ばしてくれるのが、他者の視点、他者の文章です。

初めは読み手に伝わりにくかった文章も、読み手に合わせて言葉遣いを変えたり、文章の長さを調節したりすることで、より伝わりやすい文章に改善することができます。

また、自分以外の人が書いた文章に目を通してみると、読点の打ち方や改行のタイミングなど、その人の感覚を学ぶことができ、新たな発見を得られることがあります。

こういったことを柔軟に取り入れながら自分の文章に反映させていくことで、さらなる改善を図ることができます。

 

これをハースストーンに置き換えてみます。

ハースストーンで使用するデッキが作文でいうところの言語、そのデッキのプレイングが作文でいう共通認識として持っている決まり事、文法といったところでしょうか。

 

言語とは、上では日本語や英語の違いを想定して書きました。地域ごとで異なる方言として考えてみることもできるかもしれません。

言葉は、読み手が使用している言語に合わせなければ伝わりません。だから、書き手は読み手が属している地域に合わせた言語を使う事でより文章が伝わりやすくなります。

これがハースストーンにおける環境に合わせたデッキ選びです。いくらパワーのあるデッキを使おうと、そのデッキに対するメタデッキが流行っている環境にそれを持ち込めば、苦しい戦いが続くことになります。より効率的に勝ちを目指すなら、流行りのデッキに合わせて相性のいいデッキを持ち込む必要があります。

 

読み手の言語に合わせても、文法がきちんとしていないとやはり意図が伝わりにくいです。より読みやすい文章にするためには、文章を整える必要があります。

これがハースストーンにおけるプレイングの習得です。デッキのプレイの仕方も、文章同様正解はありませんがベターなものはあります。一人でプレイしていても洗練できますが、先入観や固定観念が邪魔して、無意識に潰してしまっている選択肢があるかもしれません。このことに気づく際に役立つのが、他者の視点、他者のプレイングを知ることです。

 

ここで、冒頭に述べた配信視聴の話題に戻ります。

配信で得られる最も大きな恩恵は、他者の視点を容易に得ることができる点だと思っています。配信者と同じプレイを普段から選んでいる場合は自分のプレイの裏付けを得ることができますし、異なるプレイがあった場合は、その配信者のプレイの意図を探ることで新たなゲームプランが見つかるかもしれません。

私は、このゲームの配信を見るようになってから、デッキのみならずゲームに対する理解度が格段に上がったように感じています。

思うように勝ちきれず悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。