ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

HS考察

HSを続けるモチベーションとなり得る要素は、複数考えられます。ここでは例として4つ挙げてみます。

 

・勝利  ・収集  ・交流  ・開拓

 

私たちはこれらのいずれかもしくはいくつかを動機としてHSをプレイしていることが多いと思います。これらは全て同じ大きさではなく、場合によっては人それぞれ、動機としての価値が異なります。動機としての安定度は以下のようになると思います。

 

  開拓 < 勝利 < 交流 ≦ 収集

 

勝利

対戦相手に勝ったり、ランクを上げたりすることで快感、達成感を得ることを目的とします。

自分のプレイングが結果に結びつく上に、デッキ選びやデッキ構築等、工夫が直に反映されるため、得られる達成感もひとしおです。

 

反面、このゲームで「勝利」することを動機とするのは個人的に危ういと思っています。

対戦ゲームの勝率のボーダーラインは、50%です。このゲームも例に漏れません。どんなに上手いプレイヤーも、あるいはどんなに苦手なプレイヤーも、長期的に見れば勝率は50%付近に集約するでしょう。

勝率50%とは、勝ち数と負け数が同じ状態です。HSで考えると、ランクも勝ち星も動かない状態です。ランクを基準に勝ち負けを計ってしまうと、勝ち数が負け数によって相殺されてしまうせいで、自分が勝っていることを実感しにくくなってしまいます。

 

ではどうやってランクを上げればいいのでしょうか。簡単な方法は短期的に訪れる上振れを期待して勝ち星を稼ぐことです。上振れによって目標の数だけ勝ち越すことを狙います。

カードゲームでの有利不利は、6:4で相性差が激しいと感じられるレベルです。いかに有利といえど、5回に2回は相性差が覆ります。また、好ましい環境であれば、有利マッチと同じ数だけ不利マッチも引いてしまいます。相性差だけで勝ち星を稼ぐのは難しいです。

例えばレジェンドランクを目指すなら少なくとも20戦以上勝ち越さなければならないため、100戦単位になるか、200戦で間に合うかはわかりません。長い道のりに思えますが、このゲームでは短期的な期間と言えます。根気強く200戦こなしましょう。

ここでいう上振れとは、1戦の中での相手の事故、あるいは自分の理想ムーブだけでなく、有利なデッキ、ヒーローとの対戦を引くというマッチング単位での運も含みます。

勝率50%付近の中で上振れを狙うということは、その途中で同じくらいの下振れを引くことも確率的には考えられるということです。ランク1まで勝ち越したにも関わらず、ランク4まで一気に戻されてしまうこともあります。努力が無駄になってしまったように感じるところですが、確率的には起こりえる出来事です。気落ちせず、気分転換も挟みながら長い視野で挑戦したいところです。

 

このように、「勝利」を満足に体感するにはかなりの労力がかかってしまいます。これだけをモチベーションとしてしまうと、思うようにいかずに投げ出したくなってしまうかもしれません。動機としての役割を持つには不安定に感じます。

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参考までに、PC版でのいままでの私の戦績です。翡翠ドルイドミルローグなど、おもしろデッキの練習にてこずり勝率は50%を切っていましたが、最近勝ち越すことに成功しました。

 

収集

カードゲームの醍醐味のひとつ、コレクションです。

毎拡張130枚ほど、4種のレアリティに分けられたカードが追加されています。デッキを組むのに必要なカードを一通りそろえるのにも骨が折れる上、コンプリートを狙うのは途方もない労力がかかるでしょう。各カードには、ホイルカード扱いのゴールデンカードが用意されています。見た目がきれいな上絵が動くため、好きなカード、よく使うカードはゴールデン版を手に入れておくのも一興です。

ランク戦、あるいは闘技場をコンスタントに続けていれば定期的にパックを剝く機会がある上、4ヶ月に一度の間隔で新カードが導入されていくので、モチベーションとするのに最も安定感のある要素であると思います。

 

交流

このゲームには、ゲーム内チャットに加え、観戦機能も実装されています。同じ趣味を持つ他のHSプレイヤーと交流を持つのに十分な環境が整えられていると思います。

環境デッキ、その回し方といった情報共有や、フレンドのラダーの応援など、交流の仕方は多種多様です。特に、レジェヒットの応援であればお互い熱もこもり、達成した暁には一層絆が深まることでしょう。

このゲームは多くの外国人もプレイしています。多少の英語さえできれば、コミュニケーションの幅が一気に広がります。アジアサーバーであれば、基本的に相手の母国語も英語ではないため、お互いぎこちない英語のやり取りになることが多いです。

これは、裏を返せば気負うことなく英語を介したコミュニケーションができるということです。同じくらいの言語レベルの相手と意思疎通してみることは、英語学習のモチベーションにもなり得ます。案外楽しいので、皆さんも気が向いたらGGWPから会話を広げてみてはいかがでしょうか。

 

開拓

新しい環境に身を投じること、あるいは未知のデッキタイプを開発することをイメージしています。

新しい刺激のない、作業的な周回プレイは、ゲームに対する飽きを早めてしまいます。これを防ぐために、このゲームでは4ヶ月に一度の新拡張追加で環境を変えることが試みられています。加えて、環境とユーザーの反応を見て、適宜ナーフという形で調整が入ります。

これに加えて、ユーザー側からはデッキタイプを開発することを通して、新しい体験を求めることができます。最近は、デッキタイプが広まるのが非常に早く、デッキ開発が一段落するのがかなり早まっているようです。しかし、上の環境変化と合わせれば、飽きるにはかなりの時間をゲームに費やすことになるでしょう。

 

「開拓」要素がモチベーションとして最も不安定であると考えたのは、これが4ヶ月に一度の拡張追加に大きく影響されると感じるからです。一定の期間が空いてしまい、単純に経験する機会が少ないので、モチベーションとはしづらいと判断しました。

ところで、今年から闘技場の環境は二ヶ月に一度拡張の入れ替えを通して更新されるようになりました。闘技場のプレイまで視野に入れれば、新しい刺激には困らずに済むかもしれません。

 

最後に

モチベーションの各要素やそれに対する解釈はあくまでも個人的なものです。

この記事を通して書きたかったことは、HSには多様な楽しみ方があるということです。

目先の運や、行き届かない環境調整にとらわれずに、ゲームを建設的に楽しむきっかけになれば嬉しいです。