ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

ドローとサーチ

ドローは、山札の上から順にカードを引いていきます。

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対して、サーチは条件に合うカードを山札の中から探して手札に加えます。

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これらは、山札から手札にカードを加えるという点では同様の効果ですが、厳密に言えば異なる効果であることはお分かりのことかと思います。

 

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参考リスト

これらを聖なる怒りパラディンを用いて考えてみます。

ドローカード…ブラッドメイジ・サルノス一閃の光初級エンジニア苦痛の侍祭 (聖なる怒り)

サーチカード…クリスタル学プリズムレンズ

聖なる怒りは、回復や装甲を稼ぐ手段を持つヒーロー相手には2枚ともコンボパーツとして使うため、必ずしもドローソースとして使用できるわけではありません。

 

カードゲームでは、デッキ圧縮という考え方があります。ドローあるいはサーチによってカードを引き、山札の枚数を減らしておくことで、今後必要なカードにアクセスできる可能性を高めておくというものです。

合わせてドローに関する考え方に、先ドローという概念があります。そのターンの行動の中にドローが入る余地があるとき、手札の動きよりもいいカードを引けることを考慮して先にドローしておくという考え方です。

 

サーチとドローの間にも優先順位があります。

例えば、クリスタル学一閃の光をハンドに抱えていたとします。これらをこのターンの動きとしたとき、いずれも広義では同じドローソースなので、どちらを先にプレイしても問題はないように思います。

 

しかし、実際にはサーチカードであるクリスタル学を先打ちするのがベターです。

先に条件のついているサーチをすることでデッキを圧縮し、続くドローの質を高めるのが狙いです。

ドローによってサーチカードの対象を引ききってしまうと、サーチカードの役割がなくなってしまうことを防ぐ目的もあります。

 

あくまでベターな選択肢なので、もちろん例外もあります。

例えば上記の例が6T目で、ドローによって聖別を引かなければならない場面であったとします。

クリスタル学の条件では聖別を引くことができないため、一閃の光を打つことは必須です。

一閃の光は2マナかかるため、ドローで引けた聖別を使う事を考えると、6マナ全て使用することになります。そのため、クリスタル学は打ちません。

主にマナの兼ね合いになると思いますが、サーチする余裕がないと思われるときは先サーチのセオリーに縛られる必要はありません。

 

 

ここからは余談です。私にとっては本題です。

ドローカードは、無条件に山札の上からカードを引くものなので、デッキ圧縮の効果は即時に体感できます。

対して、サーチカードは条件に合ったカードを山札から探すものです。上から引いてくる訳ではないため、デッキ圧縮の効果がいつ発揮されているかは分かりづらいです。

 

私は現在ミッドレンジハンターをよく使用しています。このデッキに採用されているご主人様の呼び出しは、デッキから獣を3枚引くというサーチカードです。私はこのカードをもてあましてしまっているように感じています。

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参考リスト

このデッキは、ミッドレンジと銘打たれていることもあってミニオンの質がよく、ボードを取って勝つことを目指すデッキです。ですから、マナカーブ通り毎ターンミニオンを展開していくのが理想ムーブのはずです。

しかし私の中では、3マナのカードをプレイする際、獣の相棒よりも呼び出しのほうが優先度が高くなっているのです。

 

呼び出しを使う前に、ターン始めのドローでツンドラサイを引いたとします。サイは呼び出しのサーチ対象なので、もっと前のターンに呼び出しを使用していればサイが3枚のサーチの中に含まれていたかもしれません。だとすれば、呼び出しによるデッキ圧縮を1枚損していることになります。

アグロシャーマンやZOOのような早い相手にはそこまで重要なことではありませんが、中速以降のデッキを相手にしているときは、この1枚の差が後々響いてきます。

例えば、勝負を決する切り札であるズルジンがデッキ底付近で眠っているとき、あと1枚掘り進めていれば引けたかもしれないという反省点がずっと残るためです。

 

実際には、ハースストーンはデジタルカードゲームなので、サーチの処理がどのように行われているかはわかりません。

紙媒体のカードゲームでは、サーチをするとき、山札を見て目的のカードを手札に加えたあと、デッキをシャッフルします。ハースストーンもこのような処理になぞらえているなら、上での考え方は無意味なものになります。

しかし、どのような処理をされているのか分からない以上、最善のプレイを目指そうとするとどうしても私はサーチが最優先になってしまうのです。

このようなプレイ方針の違いは、試合ごとに状況が異なりますし、一概にどちらが正しいというものではないと思っています。

しかし、序盤を重く見てミニオンの展開を優先するのか、後半戦を見据えて真っ先にデッキ圧縮しておくのか、どちらがこのデッキの戦い方にあっているか、どちらが高い勝率を出せそうかといった点は、一考の余地があるように思います。