ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

ガラクロンドの目覚め レノクエストメイジ

2020/3、ワイルドランク15からレジェンド到達までレノクエストメイジを使用した。その使用感を書き留めておきたいと思う。

 

 

デッキリスト

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採用カードの自由度が高いのがハイランダーデッキの特長だと考えているが、このリストに関しては非常に完成度が高く、入れ替え可能枠が特に思い浮かばない。強いて言えばドローソースが少ないためにコンボパーツが揃わないのがもどかしいので、ヴァイオレット・スペルウィングあたりを研究プロジェクトと入れ替えるのはありかもしれない。

 

メモ

マリガンは雰囲気でやってしまってもカードパワーのおかげでなんとかなる印象がある。

初手に欲しいカードとしては、ドローソース、2マナミニオン、レノの回復が必要になるデッキ(主にアグロ)の場合はレノ。ゼフリスとカザカスはマストキープ。

 

ゼフリスをキープできた場合、8割くらいは2Tテンポプレイから野生の繁茂をピックしていた。クエストカウントを進められる上、その後の動きが格段になめらかになる。最速繁茂を打てた場合、4T-9Tの間毎ターン1マナずつ得をすることができる。終盤までもつれ込むことの多いこのデッキでは、合計6マナ分踏み倒せることがしばしばある。

それ以外の代表的な選択肢としては、7Tの乱闘、10Tの捻れし冥界パラディン、シャーマン、サイクロンだと割れているメイジ相手にはこちらで使った方がよさそうだ。

さらに、エクストラターンでのリーサルを狙うための火力として使う事もある。この使い方をする主な相手は、ドルイド、奇数ウォリアー。

 

カザカスポーションは多くの選択肢がありそうで実はあまりない。コストの選択はほとんど5マナを選ぶ。1で取るのはブランと組み合わせることに成功して手札が溢れそうな場合、クエスト達成目前で5ポーションが必要ない場合。

5ポーションで選びたい効果は、2ドローが最優先。2択目は相手のデッキに合わせて受けの効果を選ぶ。4点AoE、7点装甲、ランダム羊変身の3択かと思う。決して残りの効果が弱いわけではないため、望みの効果が選べなくてもなんとかなる。

 

ブランが勝つために必須なマッチはないように感じたため、特に3T除去を打てなさそうなヒーロー相手には積極的に素出ししていきたい。例えば、当時のレノロックミラーではバリュー勝負で負けないようにお互いブラン+カザカスを決めなければならないという定石があった。このデッキではそのような定石はなく、どの雄叫びミニオンと組み合わせても強い。盲点だったのは、バナナや認可冒険者との組み合わせが強かったこと。

 

時間湾曲の使い方は、基本的には使用ターンに巨人達を一斉に展開し、エクストラターンに攻撃してリーサルを取る形。コントロールタイプのデッキ 相手にはこちらで間違いないだろう。

速い相手、例えば偶数シャーマンやメカパラディン等は、巨人を返すためにかなりのリソースを使うはずなので、このデッキの全てのミニオンを返すことは不可能だと思われる。そのため、エクストラターンを使って確実に巨人を動かそうとしなくても、勝ち筋が消えることはない。

ではいつ使うのかといえば、除去カードとして機能するタイミングで使うのが理想だ。

私自身観戦者から教えてもらって目から鱗だったのが、終末予言者とセットで打つ使い方だ。予言者の効果が発動し、盤面が空の状態でエクストラターンが回ってくるため、ゲームの主導権を取り返すことができる。時間湾曲に限らず、柔軟な思考が求められるデッキだと感じたため、視野を広く持ちながらプレイしたい。

戦績

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ランク15からの挑戦だったため対戦数、デッキタイプが非常に多く、集計するのが大変なのでデッキタイプごとの戦績は割愛したいと思う。主流なデッキタイプについてのみ体感での相性を書いていく。

 

秘策メイジ…有利

レノ・ジャクソンがキーカードとなる。マリガンで探しておきたい。

相手の火力を受けきってファティーグで勝つことがほとんど。

エスト報酬が必要になることはほとんどないが、クエストを貼っていることで効果を発動するミニオンがいくらかいるため、このマッチに限らずクエストをマリガンすることはない。

レノを置くときは、前のターンに盤面を空にしておかないとせっかくヒールしたライフをすぐ削られてしまう。手札から出る打点は6T時点で9点なので、火力計算をしっかりし、ぎりぎりまで除去に徹してからレノを投げたい。

打点がなくなってもファティーグダメージ差で勝てるため、巨人等はどんどんテンポプレイして構わない。中盤の爆発のルーン+αを吸う事が主な役割となる。

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サイクロンメイジ…不利

巨人ビート型、ウェイカーバーン型に分かれるようだが、いずれにせよ不利である。

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ライフがフルに近い状態でアイスブロックを貼れれば、相手の勝ち筋を大魔術師ヴァルゴス+時間湾曲から1エクストラTでブロックを剥がし、2エクストラTで勝利に縛ることができる。つまり、ヴァルゴス(4マナ)+時間湾曲(5マナ)の使用が可能になる9Tまで猶予を得られる。ウェイカー採用型の場合は回復が追いつかないため、より厳しい戦いになる。

このマッチも相手の生き物は限られているため、受けてしまえば勝つことができる。こちらも早期にクエストを達成することでプレッシャーをかけ、巨人を吐かせてしまうことが主な勝ち筋になりそうだ。

 

偶数シャーマン…有利

現在はトーテムをバフしながらシナジーを駆使して戦う型が主流のようだ。

トーテムを出した回数や盤面のミニオンの数によってドラナイのトーテム彫師地底よりのもの海の巨人の強さが変わるので、しっかりカウンティングしながら盤面または手札を整えていきたい。

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このマッチもクエスト報酬は必要ない。除去札を効率よく使っていけばリソース勝ちすることができる。

 

キューブロック…微有利

  ヴォイドロードが抜きづらいので、ヴァルゴスを絡めて時間湾曲を打つのが主な勝ちパターンになる。

出てくるヴォイドロードを全て変身させられればいいが、デッキには動物変身が1枚しか入っていない。変身札を持ってくる現実的な手段がカザカス魔法のアスペクト・マリゴスの2枚。カザカスは5マナポーションの2ドローが一番欲しい効果なため、羊は選びにくい。

その上マナアリの髑髏偉大なるゼフリスで破壊できなかった場合、肉食キューブ等で自壊された後、DKや稀に採用される頽廃させし者ン・ゾスで復活させられてしまう。ヴォイドロードをゲーム上から消し去るのはかなり条件が厳しいため、積極的には狙いづらいプランだ。

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逆に負け筋はヴォイドロードを抜けなくなってしまうこと。ヴォイドロード2枚くらいならエクストラターンを使って突破しきれるため、盤面ロックも視野に入れながら突破手段を見据えて手札を作っていきたい。

 

メックトゥーンロック…微不利

お互いコンボデッキなので、基本的に先にコンボを完成させた方が勝ちになる。しかし、相手は除去札が優秀なヒーローであることを活かしてテンポロスしがちなドローソースでもふんだんに積んでいるため、完成速度勝負では分が悪い。ただ、キューブロック以上にテンポを捨ててくる関係で、ビートが間に合うこともある。盤面を強く作ることを意識しながら、プレッシャーを与え続けたい。

コールドライトの託宣師によるミルはキーパーツを燃やせなかった場合相手に対するアシストにしかならない。できればこちらのリーサル目前のときやハンドが枯れてどうしようもないときまでプレイを先送りにしたい。

 

暗黒の刻ロック…微不利

暗黒の刻を使って盤面のトークンをデッキ内のファッティと入れ替えるデッキ。

単体除去が入っていないなど、穴はあるのでうまく隙をついて勝ちたい。

勝てるパターン

暗黒の刻が遅い

ネルビアンの解絡師を素引きしており、暗黒の刻から出てこない

この2パターンに大別できると思う。

ひとつ目のパターンは、単純にこちらの除去が間に合うため捌きやすい。

ふたつ目のパターンは、こちらのスペルを妨害されないため、ゼフリスやノヴァ+セイヤーによる除去が通る。

2つ目の勝ち筋を拾うために重要なカードがコールドライトの託宣師だ。

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相手はマリガンでコンボパーツを集めにいくため、オラクルによるドローがアシストになってしまうことはさほどないと思う。このデッキ相手の場合、ミルせずともミニオンを手札に抱えておかせること自体が妨害策となるため、オラクルをうまく使いたいマッチである。

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武器ローグ…有利

序盤の小型でライフを削り、残りを武器で押し込む相手のスタイルの関係上、レノを投げやすい。奇数ローグも基本的に同じような戦い方をするため同型としてここで扱うが、奇数の方が中盤のミニオンが厚いうえにロウゼブが採用されているとさらにつらくなる。特に奇数は無謀の変性者のために中盤以降終末予言者がほとんど通らないことを覚えておきたい。

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 復活プリースト…有利

プリーストは必ずしもビッグとは限らないが、復活ギミックはもれなく採用されているため、変身が決まれば相手の「目論見が外れましたね。」を誘うことができる。相手は速度もないため動物変身をキープしてもいいだろう。

影の真髄→放たれし激昂ヤシャラージュからヤシャラージュのコンボが決まらなければ余裕のあるマッチ。

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エストプリースト…有利

おそらくメックトゥーンコンボを完成させることを勝ち筋の一つにしている。パーツを集める過程の断末魔ドローミニオンをクエスト達成の糧にするという効率的なデッキ。

大きな圧縮手段はジャングルハンター・ヒーメットだが、ヒーメット使用後はデッキにドローソースが残らないため速度が落ちる。ウォーロックよりは猶予が長いマッチ。

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アグロドルイド…五分

私が使用したデッキリストはかなりアグロを見て組まれているため、そこまで苦戦した印象はない。しかしこちらは序盤少しでもしくじればそのまま押し切られてしまう雰囲気があるので、全力で戦いたい。マリガンで探したいのは特にマッド・サイエンティスト炎の護りを引っ張って来られればゲームが終了するだけのパワーがある。

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トグワグルドルイド…微不利

基本パーツはほとんど同じで、フィニッシャーのみ異なるドルイドのタイプがいくつかある。天体配列、マリゴス、(翡翠)これらが似たような動きをしてくるドルイドだ。

このタイプのデッキはデッキ圧縮手段、アーマーによる疑似回復手段、挑発カードに富むためドルイド側の方がコンボの完成が早い。毒の種によって巨人も通らないので厳しいマッチとなる。

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トグワグルの場合はキーパーツさえ引けていればクエスト達成が間に合わなくても手札でリーサルプランが組めるはずなので、ドローを最優先してプレイしたい。

天体配列及びマリゴスの場合はアイスブロックを貼れば延命できるため、返しにレノを投げれば勝つことができそうだ。

採用カードからデッキタイプを見分けるのは困難なので、人読みできない場合はドローを加速していけば間違いないだろう。

 

ハンドバフメカパラディン…微有利

 ハンドバフ並びにメカのコスト軽減を駆使してサイズの大きいメカを作ってくるデッキ。

盤面のメカを1種類だけに絞っておけば、相手の超電磁先を限定し、動物変身で返しやすくすることができる。しばしば使うテクニックなので覚えておきたい。

相手は火力を持っていないため、盤面のメカを無力化できればダメージ計算は容易。回復を切るタイミングにしても除去を吐くタイミングにしてもできるだけ引っ張りたい。

 

奇数パラディン…微有利

新兵をバフして打点を伸ばす、展開力と速度が随一のデッキ。

おそらく秘策、聖なる盾付与の有無、ドローソースの有無あたりで差をつけてくると思う。

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AoEで除去しても、容易に再展開されてしまうので、盤面を作ることを最優先したい。

理想は兵站将校が飛んでくる5T前に盤面を取った状態で新兵を除去し、再展開を盤面のミニオンで対処できるようにしておくこと。

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偶数ハンター…有利

私のラダークライム中にはあまりハンターに当たらなかったが、その中で多かったのは偶数ハンターだった。

奇数を縛っているため殺しの命令リロイ・ジェンキンス等大きな火力がない。その分をヒロパによる継続的なダメージ、マナレシオのいい秘策によるアドバンテージ稼ぎ等を使って戦ってくるデッキ。

秘策の剥がし方さえ間違わなければ、脅威はほとんどないように思う。プランとしてはレノを挟んでリソース勝ちするのが主流だろう。引けないことのないよう隙を作ってドローを進めていきたい。

 

 ラクロンドウォリアー…微不利

祈願シナジーメインのオーソドックスな型、海賊パッケージを積んだ早めの型、自傷シナジーを積んだOTKを狙うような型と多岐に渡る。

火力を全て顔に振ってくるので、こちらも全力で除去と回復に徹する。

このマッチでは、ゼフリスやカザカスを回復に回した方が勝ち目があるように感じた。

特にゼフリスを武器破壊で使うのが最も打点を削ぐことに繋がりそうな場面もあったため、使用タイミングは吟味する必要があるかも知れない。