ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

HSタッグマッチ2感想

じるにとらさん主催のHSタッグマッチ2という大会に参加させて頂いた。

タッグマッチというのは、スタンダード、ワイルド、バトルグラウンド担当の3人でタッグを組み、3人一組で戦うという趣旨。

楽しかった大会なだけに、時間とともに忘れてしまうのはもったいないので備忘録的に書き残しておきたいと思う。

 

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使用デッキページへのリンク

 

 

 

担当フォーマットはワイルド

対戦形式は3H1B BO3。

つまり、用意した3ヒーローを見せ合い、開始前にお互いが相手のヒーローを1人使えなくさせる。残った2ヒーローで勝ち抜き戦を行い、2本先取した方の勝ち。

今大会はデッキリスト公開制で、事前に相手のリストを知ることができた。そのため、BANの戦略は練りやすかったように思う。

 

当初は、環境3TOPのクエストレノメイジ、偶数シャーマンに加えてキューブロックを持ち込む予定だった。しかし、大会開催直前に縛鎖のラザがナーフ解除を受けた。

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ラザが採用されるハイランダープリーストは、環境3TOPのうちメイジ以外に五分以上を取れるだろうと踏んでいた。後述するが、キューブロックの感触があまりよくなかったので、ハイランダープリーストとの入れ替えに踏み切った。急な変更だったため練習期間が短く、ある種の博打だったが結果的に成功した。おそらくスタンで現役の頃のハイランダープリを触っていたことによる経験値のおかげだろうと思う。

 

 

練習期間

手始めに、カードが揃っていたキューブロックから触ることにした。

ワイルドはしばらく触っておらず、ランク20からのスタートだったと思う。

ランク15まで回してみた感想としては、やはりドローが噛み合わないと地力を発揮できないという印象を受けた。特に、キーカードであるマナアリの髑髏が、同時に悪魔を引いていなければ使い物にならない点が私にとっては致命的に弱いと感じられた。

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自分のプレイでは練度による伸びしろも期待できないと割り切り、難度の高そうなレノクエストメイジに移行することにした。

 

ランク15からスタートしたレノクエストメイジは、分岐が非常に多く面白いデッキで、練習を抜きにしてレジェンドに到達するまでのめり込んでしまった。それでも十分練習したとは思えないほど奥深いデッキだ。デッキパワーは疑う余地なくワイルド随一だろう。

 

レジェンド到達後、大会も近づいてきておりそろそろ触らなければならないだろうと練習を始めたのが偶数シャーマンだ。私は、テンポ系のデッキは比較的プレイングの介入余地がないと思っている。実際このデッキを触ってみてもそのような印象を受けた。ネガティブなイメージのように聞こえるが、大会のような緊張することが想定される局面で、求められる思考量が少ないというのは大きなメリットだ。デッキパワーが高いため、安心して持ち込めるデッキだと考えていた。

 

練習も大詰めだという頃、突如ブリザードのアナウンスとともに縛鎖のラザのナーフが解除された。少なくとも偶数シャーマンには有利、キューブロックには五分を取れるだろうと予想していた私は、ハイランダープリーストはキューブロックより手になじむのではないかと思い、環境視察も兼ねてこのデッキを触ってみることにした。参考にしたレシピはナーフ解除前の1マナヒロパ前提のリストだったが、それでも手応えは抜群で、プレイングの介入余地が大きそうだったのも私好みだった。すぐに採用することを決定した。

 

余談だが、ラダーの合間にチームメンバーと何度か手合わせした。

これがとてつもなく楽しく、カードゲームのおもしろさを痛感した。

やはりコミュニケーションあっての駆け引きだろう。エモートが苦手な方には特に、気の置けない仲間とのフレンド戦をおすすめしたい。

 

BANはメイジで受け、プリーストとシャーマンを通す想定。どちらもメイジに弱いため、こちらのBANもメイジになるだろうと予想していた。事前の計画は当日の負担を減らす一方で、想定外の事態が起きたとき(被BANが違う場合など)戸惑う原因となるため、あくまで当日の気分で動こうと決めていた。

 

大会

知っている名前、強そうな名前が並んでいた。戦う前から気圧されていた。

予選ラウンド

 出場チームが12チームということで、予選は3チーム一組の総当たり戦となった。

シングルエリミネーションと異なり、初戦負けても2ゲーム目に行くことができるということで、無駄に気負うことなく挑むことができたと思う。

 

1戦目 2-0

奇数ウォリ・ヨグドルイド・レノプリ(BAN)

 

30程度の装甲ならプリでも抜けることは練習段階で分かっていたので、ドロー速度が早いチューニングがされておりミラーで勝ち目がなさそうだったプリーストをBAN。被BANはメイジ。

 

どちらにも勝機がありそうなシャーマンから投げることにしたが、今振り返るとウォリアーを当てられた場合苦しかったと思う。結果ドルイドだったため救われた。

流れとしては、毒の種を警戒しつつ後続が枯れない程度にファッティを展開し、拡がりゆく虫害退化を合わせて勝ち。

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残りのプリーストに、相手はウォリアーを先に当ててきた。おそらくより不利なマッチから先に当ててきた形だと思う。

こちらのDKが若干遅く、デッキ切れぎりぎりまでかかったが、なんとか勝利。

 

2戦目 2-0

レノプリースト・レノクエストメイジ・ミルウォリアー(BAN)

 

今大会で当たった中で一番苦しい構成だったと思う。この中でプリ、シャマ両デッキが不利なのがミルウォリアーであるため、ウォリアーBANは確定だろう。すると、プリーストが苦手なメイジをシャーマンで、シャーマンが苦手なプリーストをプリーストで相手しなければならない。これは、一手目が噛み合わないと勝てない相性差だ。メイジを通させるのはかなりうまい構成だと唸らされた。被BANはメイジ。

 

かろうじて両方にチャンスがありそうだったシャーマンから投げることにした。相手は、不利マッチと予想したプリースト。少し気落ちした。

実際の試合は、トーテムバフがうまく噛みあい、5T除去を優先すればレノが出せず火力でリーサル、コインレノをプレイしても盤面のクロックですぐ追い詰められるという盤面を押しつけることができた。このマッチを拾えたのは大きい。

 

2戦目、プリーストミラー。中盤までお互いぐだっていたが、私の方が先にDKにアクセスすることに成功した。常にリーサルの存在を意識させることができ、私が決定打を引いたタイミングで決着。デッキリスト公開制にも関わらず試合中に気付いたのだが、相手のリストはドラゴンシナジー厚めでドローソースが削られていた。ドロー速度の差はここから生まれたのだろう。ミラーよりも他のマッチの相性を改善したいようなリストに見えた。

 

予選ラウンドは3チームとも1勝1敗の接戦を繰り広げた。しかし、私たちのチームが勝敗数でわずかに上回っていたため、決勝ラウンドに進出することに成功した。

 

決勝ラウンド

 

準決勝 2-1

アグロドルイド・偶数シャーマン・暗黒の刻ウォーロック(BAN)

 

ウォーロックには全デッキ不利がついていると感じたため、ウォーロックをBAN。被BANは今大会唯一のプリ。メイジはウォロで相手するつもりだったのだろうと思う。

 

アグロドルイドに対してよりチャンスのありそうなシャーマンから投げた。相手は予想通りドルイドから投げてきたにも関わらず、怒濤の展開により負けてしまった。試合直後、反省点はあったと感じていたように思うが、今となっては思い出せない。

 

メイジはシャーマンに対して有利だと思っていたが、どうせミラーの五分マッチを拾わなければ勝てないのでシャーマンを続投した。

悪党同盟のトーテムが通り、盤面微有利の状態で巨人に繋げようと出した無貌の悪の手先から終末予言者が出てしまうハプニング。こちらから再展開できるアドバンテージはあるものの、ハンド差で負けていたため微有利盤面を捨てなければならないのは痛かった。しかし、うまく再展開することに成功し、キープしていた海の巨人が決定打となり勝利。ミラーの巨人キープは、以前私の配信でチャット欄にて教えてもらったプレイである。非常に感謝している。

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残りはメイジvsシャーマン。もっとも練習したデッキであったため、大会でプレイできて嬉しかった。練習量に裏付けされた自信により難なく勝利。ちなみにプランはレノでもクエスト達成でもなく、盤面を取り続けて竜の女王アレクストラーザを押しつけることだった。

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勝戦 2-1

奇数パラディン・キューブロック・サイクロンメイジ(BAN)

 

全デッキ不利がついていそうなサイクロンメイジをBAN。被BANもメイジ。トップTierデッキ同士の王道な戦い。

 

両デッキを見れるプリーストから投げることにした。相手はキューブロック。

序盤のドローソースはきれいに繋がったが、肝心のパーツが引けずぐだった。しかし、相手も同じようにハンドを持て余したような動きを見せてくれたおかげでかろうじてゲームになった。

マナアリが遅れたおかげでゼフリスの武器破壊を間に合わせることに成功。

苦し紛れにヴォイドコーラーから出てきたドゥームガードに対して心霊絶叫を当てることに成功。

相手のDKに対して死の災厄を当てることに成功。

こちらのDKは底から2枚目くらいの大遅刻だったが、中盤プレイしたアレクストラーザ産魔法のアスペクト・マリゴスから選んでおいたマリゴスのファイアーボールでぎりぎりリーサル。ファイアーボールを選べたのは我ながら冴えていたと思う。

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残りのシャーマンに対し、相手はウォロを続投。ビートが間に合わず負けてしまったが、あと1点まで追い詰めることができたのは驚きだった。バリバリによって詰めたため乱数次第では勝っていた点を見るに、偶数シャーマンを見くびっていたかもしれない。

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最終マッチ、偶数シャーマンvs奇数パラディン

せっかくマリガンでキープしたメイルシュトロームのポータルを打ち渋ったせいで諦めるな!によりケアされてしまい、盤面を取れず苦戦を強いられた。バフされながら顔を詰められて終わるかと思いきや、相手はバフを引けなかったことに加え、こちらのファッティを脅威に感じたようで処理に回ってくれた。このターンを起点に顔を詰めることで攻勢に転じ、辛くも勝利を手にすることができた。顔の詰め方詰められ方次第ではどのようにでも転んだかと思うと、カードゲームの難しさを感じずにはいられない。

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感想

今大会では、個人戦績としては4戦4勝することができ、練習の成果を十二分に発揮するとともにチームに貢献することができたと思う。チームとしては惜しくも準優勝止まりだったが、大会経験の少ないメンバーの多い私たちにとっては非常に満足のいく結果だった。

私のこの戦績も、デッキ選択や採用カードの相談、練習試合に付き合ってくれたメンバーのおかげで出すことができたものである。試合中の一喜一憂も共感するメンバーがいることで個人戦の万倍楽しむことができた。感謝の気持ちでいっぱいだ。

対戦相手ももちろんいい相手ばかりで、気持ちよく大会に参加することができた。おそらく日本人の礼節というよりは、コミュニティの狭さと距離の近さによるものだと思うが、とてもアットホームな雰囲気の大会だった。

大会に参加する度思うが、参加者全員と総当たりしてみたかった。まだまだおもしろそうなデッキを握っている出場者がたくさんいた。多くのプレイヤーと対戦する機会を得るためにも、今後も大会には参加してみたいと思っている。

 

改めて、主催者、参加者、チームメンバーには感謝を述べたい。

ありがとうございました。また機会があればよろしくお願いします!