ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

マッチングシステム

今月、私は新しくEUサーバーをワイルド専用サーバーとして使用し始めた。

ランク20からラダーを上がっていく中で感じたことがいくつかあったため、今回はそれについて書いていこうと思う。

本当はレジェンドヒットしてから書こうと思っていたのだが、ダイヤ5からレベルが変わったことと、私のプレイミスが増えてきたことが重なり足踏みしてしまったため、息抜きに記事を書くことにした。ちなみにレジェヒットした場合の記事タイトルは『初レジェヒット』にする予定で、今回の内容と大きく乖離するため、これはこれでよかったと思っている。

 

 

公開情報

ここに書いてあるとおり、スターボーナスは前シーズンの戦績とMMRを参照して与えられる。

各ランク毎に次シーズンもらえるスターボーナスの最小値が設定されていて、MMRに応じてそこからさらに増加する可能性がある。例えば、ブロンズ10フィニッシュの場合次シーズンもらえるスターボーナスの最小値は2であり、前シーズンレジェンドに到達していた場合、MMRを参照しスターボーナスが11までの間で増える可能性がある。

 

スターボーナス所持中はMMRを参照したマッチング、スターボーナスを失ってからはランクを参照したマッチングが行われる。

MMR参照中のマッチングでは、見かけのランクはプレイヤーの力量とはほとんど関係がない。ただその月にどれだけランク戦を回しているかといった指標であり、故にブロンズ10とレジェンド帯といった一見起こりえないマッチが発生する。

また、スターボーナスが1の状態は、比較的実力差の大きいマッチングが行われやすいことを意味している。 

私の推測

MMRによるマッチングは、最初の数分はより近いMMRのプレイヤーを検索し、その後時間が経つにつれて徐々にMMRの遠いプレイヤーを含み検索範囲が広がっていくように感じている。ランク上位に行くにつれて体感しやすくなる。

私以外にもこの説を唱えているプレイヤーを何人か知っているので、あながち間違ってはいないと思う。

 

MMRを参照してマッチングが行われている間は、より詳しく言えば同スターボーナス所持者同士でマッチングフロアが設定されているのではないかと思っている。

ブロンズ10帯ではボーナス11〜2の10フロア、ブロンズ5帯ではボーナス10〜1の10フロア、シルバー10帯ではボーナス9〜1の9フロアといった形だ。

これは、スターボーナスで区切られていようがいまいがMMRを参照しているという情報だけでプレイヤーの知識量とそのデッキによる住み分けが図られていることがわかるのだが、後に書く内容がよりイメージしやすくなるのではないかと思い書いた。読者によっては完全に蛇足になってしまうかもしれない。

 

新規サーバーでのラダーの感想

新規サーバーで、ブロンズ5帯からスターボーナスのない、つまりランク参照のマッチングによるラダーを体感したわけだが、非常に面白い戦いばかりだったと言える。

 

カードゲームに限らず、多くのゲームではプレイヤー自身の力量差と操作キャラクターの性能差がゲームの行く末を決定づける要素だと思っている。プレイヤーがどんなに上手くても、使用キャラの性能差を覆せないマッチも往々にしてある。

MMRが上がることは、力量差+性能差の小さいものから遠ざけられることを意味するため、必然的に一定のパワーレベル以下のデッキが淘汰されていってしまう。

 

今回のEUラダーでは、今まで遠ざけられていたファンデッキ達と存分に戦うことができたのだ。対戦相手の創意工夫を見るというカードゲームの楽しい側面に改めて触れる機会となった。

例えば、開始直後はマルシェザール侯爵入りのデッキに多く当たった。

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低ランク・低スターボーナスのプレイヤーは恐らく始めてさほど期間が経っておらず、資産が少ない時期だと思う。それをこのカードによって資産的に高いがパワーカードの多いレジェンドカードをデッキに補充し、バリュー勝負で勝とうという魂胆だろう。

 

少し勝ち進んでランクが上がると、今度はクエストプリーストとのマッチが増えた。

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このカードは、クエスト達成後雄叫びでライフとその最大値を40にリセットする5 8/8の挑発を手札に加えるものだ。その効果はあのレノ・ジャクソンをはるかに凌駕する。

中途半端な速度のビートデッキは、アマラを召喚されるまで削りきることができずに逃げ切られてしまうだろう。

 これらは見かけた回数の多かったカードで、実際にはとても多くのオリジナリティ溢れるデッキとマッチしたはずなのだが、詳細を忘れてしまった。

 

私は、各ランク帯をランク参照のマッチングによる一番下のフロアで戦って来たわけだが、それでも十分楽しむことができた。恐らく各ランク帯には、MMR参照のマッチングを含めばさらに多様なフロアが存在するはずなので、より多くのメタが存在することだろうと思う。

固定されきったメタに飽き飽きしているというプレイヤーには是非実際に新規サーバーを開始し、tier上位デッキに支配されない世界を体感して欲しい。