ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

HSタッグマッチ2感想

じるにとらさん主催のHSタッグマッチ2という大会に参加させて頂いた。

タッグマッチというのは、スタンダード、ワイルド、バトルグラウンド担当の3人でタッグを組み、3人一組で戦うという趣旨。

楽しかった大会なだけに、時間とともに忘れてしまうのはもったいないので備忘録的に書き残しておきたいと思う。

 

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使用デッキページへのリンク

 

 

 

担当フォーマットはワイルド

対戦形式は3H1B BO3。

つまり、用意した3ヒーローを見せ合い、開始前にお互いが相手のヒーローを1人使えなくさせる。残った2ヒーローで勝ち抜き戦を行い、2本先取した方の勝ち。

今大会はデッキリスト公開制で、事前に相手のリストを知ることができた。そのため、BANの戦略は練りやすかったように思う。

 

当初は、環境3TOPのクエストレノメイジ、偶数シャーマンに加えてキューブロックを持ち込む予定だった。しかし、大会開催直前に縛鎖のラザがナーフ解除を受けた。

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ラザが採用されるハイランダープリーストは、環境3TOPのうちメイジ以外に五分以上を取れるだろうと踏んでいた。後述するが、キューブロックの感触があまりよくなかったので、ハイランダープリーストとの入れ替えに踏み切った。急な変更だったため練習期間が短く、ある種の博打だったが結果的に成功した。おそらくスタンで現役の頃のハイランダープリを触っていたことによる経験値のおかげだろうと思う。

 

 

練習期間

手始めに、カードが揃っていたキューブロックから触ることにした。

ワイルドはしばらく触っておらず、ランク20からのスタートだったと思う。

ランク15まで回してみた感想としては、やはりドローが噛み合わないと地力を発揮できないという印象を受けた。特に、キーカードであるマナアリの髑髏が、同時に悪魔を引いていなければ使い物にならない点が私にとっては致命的に弱いと感じられた。

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自分のプレイでは練度による伸びしろも期待できないと割り切り、難度の高そうなレノクエストメイジに移行することにした。

 

ランク15からスタートしたレノクエストメイジは、分岐が非常に多く面白いデッキで、練習を抜きにしてレジェンドに到達するまでのめり込んでしまった。それでも十分練習したとは思えないほど奥深いデッキだ。デッキパワーは疑う余地なくワイルド随一だろう。

 

レジェンド到達後、大会も近づいてきておりそろそろ触らなければならないだろうと練習を始めたのが偶数シャーマンだ。私は、テンポ系のデッキは比較的プレイングの介入余地がないと思っている。実際このデッキを触ってみてもそのような印象を受けた。ネガティブなイメージのように聞こえるが、大会のような緊張することが想定される局面で、求められる思考量が少ないというのは大きなメリットだ。デッキパワーが高いため、安心して持ち込めるデッキだと考えていた。

 

練習も大詰めだという頃、突如ブリザードのアナウンスとともに縛鎖のラザのナーフが解除された。少なくとも偶数シャーマンには有利、キューブロックには五分を取れるだろうと予想していた私は、ハイランダープリーストはキューブロックより手になじむのではないかと思い、環境視察も兼ねてこのデッキを触ってみることにした。参考にしたレシピはナーフ解除前の1マナヒロパ前提のリストだったが、それでも手応えは抜群で、プレイングの介入余地が大きそうだったのも私好みだった。すぐに採用することを決定した。

 

余談だが、ラダーの合間にチームメンバーと何度か手合わせした。

これがとてつもなく楽しく、カードゲームのおもしろさを痛感した。

やはりコミュニケーションあっての駆け引きだろう。エモートが苦手な方には特に、気の置けない仲間とのフレンド戦をおすすめしたい。

 

BANはメイジで受け、プリーストとシャーマンを通す想定。どちらもメイジに弱いため、こちらのBANもメイジになるだろうと予想していた。事前の計画は当日の負担を減らす一方で、想定外の事態が起きたとき(被BANが違う場合など)戸惑う原因となるため、あくまで当日の気分で動こうと決めていた。

 

大会

知っている名前、強そうな名前が並んでいた。戦う前から気圧されていた。

予選ラウンド

 出場チームが12チームということで、予選は3チーム一組の総当たり戦となった。

シングルエリミネーションと異なり、初戦負けても2ゲーム目に行くことができるということで、無駄に気負うことなく挑むことができたと思う。

 

1戦目 2-0

奇数ウォリ・ヨグドルイド・レノプリ(BAN)

 

30程度の装甲ならプリでも抜けることは練習段階で分かっていたので、ドロー速度が早いチューニングがされておりミラーで勝ち目がなさそうだったプリーストをBAN。被BANはメイジ。

 

どちらにも勝機がありそうなシャーマンから投げることにしたが、今振り返るとウォリアーを当てられた場合苦しかったと思う。結果ドルイドだったため救われた。

流れとしては、毒の種を警戒しつつ後続が枯れない程度にファッティを展開し、拡がりゆく虫害退化を合わせて勝ち。

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残りのプリーストに、相手はウォリアーを先に当ててきた。おそらくより不利なマッチから先に当ててきた形だと思う。

こちらのDKが若干遅く、デッキ切れぎりぎりまでかかったが、なんとか勝利。

 

2戦目 2-0

レノプリースト・レノクエストメイジ・ミルウォリアー(BAN)

 

今大会で当たった中で一番苦しい構成だったと思う。この中でプリ、シャマ両デッキが不利なのがミルウォリアーであるため、ウォリアーBANは確定だろう。すると、プリーストが苦手なメイジをシャーマンで、シャーマンが苦手なプリーストをプリーストで相手しなければならない。これは、一手目が噛み合わないと勝てない相性差だ。メイジを通させるのはかなりうまい構成だと唸らされた。被BANはメイジ。

 

かろうじて両方にチャンスがありそうだったシャーマンから投げることにした。相手は、不利マッチと予想したプリースト。少し気落ちした。

実際の試合は、トーテムバフがうまく噛みあい、5T除去を優先すればレノが出せず火力でリーサル、コインレノをプレイしても盤面のクロックですぐ追い詰められるという盤面を押しつけることができた。このマッチを拾えたのは大きい。

 

2戦目、プリーストミラー。中盤までお互いぐだっていたが、私の方が先にDKにアクセスすることに成功した。常にリーサルの存在を意識させることができ、私が決定打を引いたタイミングで決着。デッキリスト公開制にも関わらず試合中に気付いたのだが、相手のリストはドラゴンシナジー厚めでドローソースが削られていた。ドロー速度の差はここから生まれたのだろう。ミラーよりも他のマッチの相性を改善したいようなリストに見えた。

 

予選ラウンドは3チームとも1勝1敗の接戦を繰り広げた。しかし、私たちのチームが勝敗数でわずかに上回っていたため、決勝ラウンドに進出することに成功した。

 

決勝ラウンド

 

準決勝 2-1

アグロドルイド・偶数シャーマン・暗黒の刻ウォーロック(BAN)

 

ウォーロックには全デッキ不利がついていると感じたため、ウォーロックをBAN。被BANは今大会唯一のプリ。メイジはウォロで相手するつもりだったのだろうと思う。

 

アグロドルイドに対してよりチャンスのありそうなシャーマンから投げた。相手は予想通りドルイドから投げてきたにも関わらず、怒濤の展開により負けてしまった。試合直後、反省点はあったと感じていたように思うが、今となっては思い出せない。

 

メイジはシャーマンに対して有利だと思っていたが、どうせミラーの五分マッチを拾わなければ勝てないのでシャーマンを続投した。

悪党同盟のトーテムが通り、盤面微有利の状態で巨人に繋げようと出した無貌の悪の手先から終末予言者が出てしまうハプニング。こちらから再展開できるアドバンテージはあるものの、ハンド差で負けていたため微有利盤面を捨てなければならないのは痛かった。しかし、うまく再展開することに成功し、キープしていた海の巨人が決定打となり勝利。ミラーの巨人キープは、以前私の配信でチャット欄にて教えてもらったプレイである。非常に感謝している。

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残りはメイジvsシャーマン。もっとも練習したデッキであったため、大会でプレイできて嬉しかった。練習量に裏付けされた自信により難なく勝利。ちなみにプランはレノでもクエスト達成でもなく、盤面を取り続けて竜の女王アレクストラーザを押しつけることだった。

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勝戦 2-1

奇数パラディン・キューブロック・サイクロンメイジ(BAN)

 

全デッキ不利がついていそうなサイクロンメイジをBAN。被BANもメイジ。トップTierデッキ同士の王道な戦い。

 

両デッキを見れるプリーストから投げることにした。相手はキューブロック。

序盤のドローソースはきれいに繋がったが、肝心のパーツが引けずぐだった。しかし、相手も同じようにハンドを持て余したような動きを見せてくれたおかげでかろうじてゲームになった。

マナアリが遅れたおかげでゼフリスの武器破壊を間に合わせることに成功。

苦し紛れにヴォイドコーラーから出てきたドゥームガードに対して心霊絶叫を当てることに成功。

相手のDKに対して死の災厄を当てることに成功。

こちらのDKは底から2枚目くらいの大遅刻だったが、中盤プレイしたアレクストラーザ産魔法のアスペクト・マリゴスから選んでおいたマリゴスのファイアーボールでぎりぎりリーサル。ファイアーボールを選べたのは我ながら冴えていたと思う。

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残りのシャーマンに対し、相手はウォロを続投。ビートが間に合わず負けてしまったが、あと1点まで追い詰めることができたのは驚きだった。バリバリによって詰めたため乱数次第では勝っていた点を見るに、偶数シャーマンを見くびっていたかもしれない。

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最終マッチ、偶数シャーマンvs奇数パラディン

せっかくマリガンでキープしたメイルシュトロームのポータルを打ち渋ったせいで諦めるな!によりケアされてしまい、盤面を取れず苦戦を強いられた。バフされながら顔を詰められて終わるかと思いきや、相手はバフを引けなかったことに加え、こちらのファッティを脅威に感じたようで処理に回ってくれた。このターンを起点に顔を詰めることで攻勢に転じ、辛くも勝利を手にすることができた。顔の詰め方詰められ方次第ではどのようにでも転んだかと思うと、カードゲームの難しさを感じずにはいられない。

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感想

今大会では、個人戦績としては4戦4勝することができ、練習の成果を十二分に発揮するとともにチームに貢献することができたと思う。チームとしては惜しくも準優勝止まりだったが、大会経験の少ないメンバーの多い私たちにとっては非常に満足のいく結果だった。

私のこの戦績も、デッキ選択や採用カードの相談、練習試合に付き合ってくれたメンバーのおかげで出すことができたものである。試合中の一喜一憂も共感するメンバーがいることで個人戦の万倍楽しむことができた。感謝の気持ちでいっぱいだ。

対戦相手ももちろんいい相手ばかりで、気持ちよく大会に参加することができた。おそらく日本人の礼節というよりは、コミュニティの狭さと距離の近さによるものだと思うが、とてもアットホームな雰囲気の大会だった。

大会に参加する度思うが、参加者全員と総当たりしてみたかった。まだまだおもしろそうなデッキを握っている出場者がたくさんいた。多くのプレイヤーと対戦する機会を得るためにも、今後も大会には参加してみたいと思っている。

 

改めて、主催者、参加者、チームメンバーには感謝を述べたい。

ありがとうございました。また機会があればよろしくお願いします!

ガラクロンドの目覚め レノクエストメイジ

2020/3、ワイルドランク15からレジェンド到達までレノクエストメイジを使用した。その使用感を書き留めておきたいと思う。

 

 

デッキリスト

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採用カードの自由度が高いのがハイランダーデッキの特長だと考えているが、このリストに関しては非常に完成度が高く、入れ替え可能枠が特に思い浮かばない。強いて言えばドローソースが少ないためにコンボパーツが揃わないのがもどかしいので、ヴァイオレット・スペルウィングあたりを研究プロジェクトと入れ替えるのはありかもしれない。

 

メモ

マリガンは雰囲気でやってしまってもカードパワーのおかげでなんとかなる印象がある。

初手に欲しいカードとしては、ドローソース、2マナミニオン、レノの回復が必要になるデッキ(主にアグロ)の場合はレノ。ゼフリスとカザカスはマストキープ。

 

ゼフリスをキープできた場合、8割くらいは2Tテンポプレイから野生の繁茂をピックしていた。クエストカウントを進められる上、その後の動きが格段になめらかになる。最速繁茂を打てた場合、4T-9Tの間毎ターン1マナずつ得をすることができる。終盤までもつれ込むことの多いこのデッキでは、合計6マナ分踏み倒せることがしばしばある。

それ以外の代表的な選択肢としては、7Tの乱闘、10Tの捻れし冥界パラディン、シャーマン、サイクロンだと割れているメイジ相手にはこちらで使った方がよさそうだ。

さらに、エクストラターンでのリーサルを狙うための火力として使う事もある。この使い方をする主な相手は、ドルイド、奇数ウォリアー。

 

カザカスポーションは多くの選択肢がありそうで実はあまりない。コストの選択はほとんど5マナを選ぶ。1で取るのはブランと組み合わせることに成功して手札が溢れそうな場合、クエスト達成目前で5ポーションが必要ない場合。

5ポーションで選びたい効果は、2ドローが最優先。2択目は相手のデッキに合わせて受けの効果を選ぶ。4点AoE、7点装甲、ランダム羊変身の3択かと思う。決して残りの効果が弱いわけではないため、望みの効果が選べなくてもなんとかなる。

 

ブランが勝つために必須なマッチはないように感じたため、特に3T除去を打てなさそうなヒーロー相手には積極的に素出ししていきたい。例えば、当時のレノロックミラーではバリュー勝負で負けないようにお互いブラン+カザカスを決めなければならないという定石があった。このデッキではそのような定石はなく、どの雄叫びミニオンと組み合わせても強い。盲点だったのは、バナナや認可冒険者との組み合わせが強かったこと。

 

時間湾曲の使い方は、基本的には使用ターンに巨人達を一斉に展開し、エクストラターンに攻撃してリーサルを取る形。コントロールタイプのデッキ 相手にはこちらで間違いないだろう。

速い相手、例えば偶数シャーマンやメカパラディン等は、巨人を返すためにかなりのリソースを使うはずなので、このデッキの全てのミニオンを返すことは不可能だと思われる。そのため、エクストラターンを使って確実に巨人を動かそうとしなくても、勝ち筋が消えることはない。

ではいつ使うのかといえば、除去カードとして機能するタイミングで使うのが理想だ。

私自身観戦者から教えてもらって目から鱗だったのが、終末予言者とセットで打つ使い方だ。予言者の効果が発動し、盤面が空の状態でエクストラターンが回ってくるため、ゲームの主導権を取り返すことができる。時間湾曲に限らず、柔軟な思考が求められるデッキだと感じたため、視野を広く持ちながらプレイしたい。

戦績

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ランク15からの挑戦だったため対戦数、デッキタイプが非常に多く、集計するのが大変なのでデッキタイプごとの戦績は割愛したいと思う。主流なデッキタイプについてのみ体感での相性を書いていく。

 

秘策メイジ…有利

レノ・ジャクソンがキーカードとなる。マリガンで探しておきたい。

相手の火力を受けきってファティーグで勝つことがほとんど。

エスト報酬が必要になることはほとんどないが、クエストを貼っていることで効果を発動するミニオンがいくらかいるため、このマッチに限らずクエストをマリガンすることはない。

レノを置くときは、前のターンに盤面を空にしておかないとせっかくヒールしたライフをすぐ削られてしまう。手札から出る打点は6T時点で9点なので、火力計算をしっかりし、ぎりぎりまで除去に徹してからレノを投げたい。

打点がなくなってもファティーグダメージ差で勝てるため、巨人等はどんどんテンポプレイして構わない。中盤の爆発のルーン+αを吸う事が主な役割となる。

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サイクロンメイジ…不利

巨人ビート型、ウェイカーバーン型に分かれるようだが、いずれにせよ不利である。

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ライフがフルに近い状態でアイスブロックを貼れれば、相手の勝ち筋を大魔術師ヴァルゴス+時間湾曲から1エクストラTでブロックを剥がし、2エクストラTで勝利に縛ることができる。つまり、ヴァルゴス(4マナ)+時間湾曲(5マナ)の使用が可能になる9Tまで猶予を得られる。ウェイカー採用型の場合は回復が追いつかないため、より厳しい戦いになる。

このマッチも相手の生き物は限られているため、受けてしまえば勝つことができる。こちらも早期にクエストを達成することでプレッシャーをかけ、巨人を吐かせてしまうことが主な勝ち筋になりそうだ。

 

偶数シャーマン…有利

現在はトーテムをバフしながらシナジーを駆使して戦う型が主流のようだ。

トーテムを出した回数や盤面のミニオンの数によってドラナイのトーテム彫師地底よりのもの海の巨人の強さが変わるので、しっかりカウンティングしながら盤面または手札を整えていきたい。

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このマッチもクエスト報酬は必要ない。除去札を効率よく使っていけばリソース勝ちすることができる。

 

キューブロック…微有利

  ヴォイドロードが抜きづらいので、ヴァルゴスを絡めて時間湾曲を打つのが主な勝ちパターンになる。

出てくるヴォイドロードを全て変身させられればいいが、デッキには動物変身が1枚しか入っていない。変身札を持ってくる現実的な手段がカザカス魔法のアスペクト・マリゴスの2枚。カザカスは5マナポーションの2ドローが一番欲しい効果なため、羊は選びにくい。

その上マナアリの髑髏偉大なるゼフリスで破壊できなかった場合、肉食キューブ等で自壊された後、DKや稀に採用される頽廃させし者ン・ゾスで復活させられてしまう。ヴォイドロードをゲーム上から消し去るのはかなり条件が厳しいため、積極的には狙いづらいプランだ。

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逆に負け筋はヴォイドロードを抜けなくなってしまうこと。ヴォイドロード2枚くらいならエクストラターンを使って突破しきれるため、盤面ロックも視野に入れながら突破手段を見据えて手札を作っていきたい。

 

メックトゥーンロック…五分?

お互いコンボデッキなので、基本的に先にコンボを完成させた方が勝ちになる。しかし、相手は除去札が優秀なヒーローであることを活かしてテンポロスしがちなドローソースでもふんだんに積んでいるため、完成速度勝負では分が悪い。ただ、キューブロック以上にテンポを捨ててくる関係で、ビートが間に合うこともある。盤面を強く作ることを意識しながら、プレッシャーを与え続けたい。

コールドライトの託宣師によるミルはキーパーツを燃やせなかった場合相手に対するアシストにしかならない。できればこちらのリーサル目前のときやハンドが枯れてどうしようもないときまでプレイを先送りにしたい。

 

暗黒の刻ロック…不利

暗黒の刻を打たれると負けなので、持っていないことを祈るマッチになる。暗黒の刻を持たれていても、ブラッドブルームが揃っていなければ遅らせることができるのでなんとかなる部類だと思っている。しかし私のラダーではなんとかならなかった。

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武器ローグ…有利

序盤の小型でライフを削り、残りを武器で押し込む相手のスタイルの関係上、レノを投げやすい。奇数ローグも基本的に同じような戦い方をするため同型としてここで扱うが、奇数の方が中盤のミニオンが厚いうえにロウゼブが採用されているとさらにつらくなる。特に奇数は無謀の変性者のために中盤以降終末予言者がほとんど通らないことを覚えておきたい。

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 復活プリースト…有利

プリーストは必ずしもビッグとは限らないが、復活ギミックはもれなく採用されているため、変身が決まれば相手の「目論見が外れましたね。」を誘うことができる。相手は速度もないため動物変身をキープしてもいいだろう。

影の真髄→放たれし激昂ヤシャラージュからヤシャラージュのコンボが決まらなければ余裕のあるマッチ。

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エストプリースト…有利

おそらくメックトゥーンコンボを完成させることを勝ち筋の一つにしている。パーツを集める過程の断末魔ドローミニオンをクエスト達成の糧にするという効率的なデッキ。

大きな圧縮手段はジャングルハンター・ヒーメットだが、ヒーメット使用後はデッキにドローソースが残らないため速度が落ちる。ウォーロックよりは猶予が長いマッチ。

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アグロドルイド…五分?

私が使用したデッキリストはかなりアグロを見て組まれているため、そこまで苦戦した印象はない。しかしこちらは序盤少しでもしくじればそのまま押し切られてしまう雰囲気があるので、全力で戦いたい。マリガンで探したいのは特にマッド・サイエンティスト炎の護りを引っ張って来られればゲームが終了するだけのパワーがある。

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トグワグルドルイド…微不利

基本パーツはほとんど同じで、フィニッシャーのみ異なるドルイドのタイプがいくつかある。天体配列、マリゴス、(翡翠)これらが似たような動きをしてくるドルイドだ。

このタイプのデッキはデッキ圧縮手段、アーマーによる疑似回復手段、挑発カードに富むためドルイド側の方がコンボの完成が早い。毒の種によって巨人も通らないので厳しいマッチとなる。

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トグワグルの場合はキーパーツさえ引けていればクエスト達成が間に合わなくても手札でリーサルプランが組めるはずなので、ドローを最優先してプレイしたい。

天体配列及びマリゴスの場合はアイスブロックを貼れば延命できるため、返しにレノを投げれば勝つことができそうだ。

採用カードからデッキタイプを見分けるのは困難なので、人読みできない場合はドローを加速していけば間違いないだろう。

 

ハンドバフメカパラディン…微有利

 ハンドバフ並びにメカのコスト軽減を駆使してサイズの大きいメカを作ってくるデッキ。

盤面のメカを1種類だけに絞っておけば、相手の超電磁先を限定し、動物変身で返しやすくすることができる。しばしば使うテクニックなので覚えておきたい。

相手は火力を持っていないため、盤面のメカを無力化できればダメージ計算は容易。回復を切るタイミングにしても除去を吐くタイミングにしてもできるだけ引っ張りたい。

 

奇数パラディン…微有利

新兵をバフして打点を伸ばす、展開力と速度が随一のデッキ。

おそらく秘策、聖なる盾付与の有無、ドローソースの有無あたりで差をつけてくると思う。

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AoEで除去しても、容易に再展開されてしまうので、盤面を作ることを最優先したい。

理想は兵站将校が飛んでくる5T前に盤面を取った状態で新兵を除去し、再展開を盤面のミニオンで対処できるようにしておくこと。

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偶数ハンター…有利

私のラダークライム中にはあまりハンターに当たらなかったが、その中で多かったのは偶数ハンターだった。

奇数を縛っているため殺しの命令リロイ・ジェンキンス等大きな火力がない。その分をヒロパによる継続的なダメージ、マナレシオのいい秘策によるアドバンテージ稼ぎ等を使って戦ってくるデッキ。

秘策の剥がし方さえ間違わなければ、脅威はほとんどないように思う。プランとしてはレノを挟んでリソース勝ちするのが主流だろう。引けないことのないよう隙を作ってドローを進めていきたい。

 

 ラクロンドウォリアー…微不利

祈願シナジーメインのオーソドックスな型、海賊パッケージを積んだ早めの型、自傷シナジーを積んだOTKを狙うような型と多岐に渡る。

火力を全て顔に振ってくるので、こちらも全力で除去と回復に徹する。

このマッチでは、ゼフリスやカザカスを回復に回した方が勝ち目があるように感じた。

特にゼフリスを武器破壊で使うのが最も打点を削ぐことに繋がりそうな場面もあったため、使用タイミングは吟味する必要があるかも知れない。

reddit和訳

元記事

 

リザードは闘技場に抱えている宝石を無駄にしている

 

闘技場がその史上最低の状態にあることは隠すまでもない。多くの配信者が闘技場をやめ、視聴者数も減っている。HSReplayに記録されるゲーム数は少なくなり、マッチングにかかる時間も非常に長くなった。

闘技場が楽しく健全で人気のモードであって欲しいと切に願ういち大ファンとして、闘技場が下火になった理由とそれを修正する方法に関するこの記事(めちゃ長い)を書いておくことは有用だろうと思っている。

 

 

1:私の経歴と闘技場を好む訳

 まず、私自身の経歴について少し。

1995年から不定期に、かなり競技的なレベルでマジック・ザ・ギャザリング(MTG)をプレイしていた。全てのフォーマットをプレイしていたが、一番好みだったのはいつもブースタードラフトだった。知らない方のために、簡単な説明を書こう。

テーブルに8人着く。各々15枚入りカードパックを3つずつ持つ。各プレイヤーは同時にパックを開け、1枚カードをピックしそのパックを左の人に渡す。それから皆渡された14枚のカードから1枚取り、また左の人に渡す。パックから全てのカードがドラフトされるまでこの過程を繰り返し、他の2パックを使って同じ事をもう2回する。終わると、各プレイヤーはデッキを構成する45枚のカードを持っている。そうしたら皆で8人制トーナメントを行う。

ブースタードラフトはほぼ確実にハースストーンの闘技場にインスピレーションを与えている。この記事で闘技場について議論する中で、しばしば私はMTGとの比較を用いる。なぜならこのゲームは長期に渡り成功しており、また健全でサポートが行き届いているリミテッド(ドラフトとシールド)が闘技場に似ているからだ。

 

私はハースストーンがリリースされた少し後に結婚し、MTGをプレイしたりトーナメントのために旅行したりすることが少なくなった。そのためより多くの時間をハースストーンに費やすようになった。

友人に闘技場(ちょうどプールが基本カード、クラスカード、ナクスラーマスだったとき)をやってみるように勧められ、私はその簡単さ、煌めきに圧倒された。ブリザードは、自宅で自分のペースでプレイできるブースタードラフトの楽しさをシミュレートする方法を見つけたのだ!

私は依然たくさんの興味深い選択をし、望み通りデッキを組むことができたが、たった一度のドラフトに4時間もかける必要も、8人のいいグループを集める必要もなくなった。時間が空いた時あちこちで数戦程度プレイすることが可能になった。

ゲーム展開は多岐に渡り、面白く、技術も試され、私はもっと勝ちたいという気持ちやもっといいデッキを使っているうまいプレイヤーと戦いたいという気持ちが大好きだった。

私は与えられたデッキにうんざりしたことは一度もない。なぜなら各周が終わるとすぐに新しいクラス、新鮮なカードを選べたからだ!ドラフトは非常に楽しく、ゲームをプレイするのも最高だった!

 

 このときから、私のハースストーンをプレイする時間のうち90%が闘技場に費やされるようになった。私は1000周近くプレイし、プライベートが忙しくなかったときは何度かリーダーボードにも載った。自己最高記録は2019年1月の11位だ。

私はLightforgeのポッドキャストを定期的に聴いており、ArenaHSのsubreddit*電子掲示板でいうスレッド*を毎日チェックしている。ハースストーンと闘技場が大好きだ。

 

2:闘技場が栄えた理由

最高の状態だと、闘技場はわくわくするダイナミックなゲームモードだ。毎試合が異なり、いつも1000種近くの自分がプレイできるもしくは相手にプレイされるカードがある。

小さなカードの集合によってプレイする構築とは異なり、ゲーム内のほぼ全てのカードでプレイすることで、面白く楽しいシナジーを見つけることだろう。

成功するためには、異なる軸でうまくやる必要がある。

デッキ構築とプレイング両方に長けている必要がある。最低でも5,6クラスをプレイできる必要がある(おそらくもっと)。9クラス全てを相手にでき、相手がプレイしてくるだろうたくさんことを知っている必要がある。楽にアグロ、ミッドレンジ、コントロールを使える、もしくはこれらを相手にプレイできる必要がある。たくさんの異なるカードの組み合わせについて知っており、相手がデッキでしようとしていることを把握しながらすぐ対応できる必要がある。

より高いレベルで成功するには、メタゲームや、どのカードもしくはクラスを上位でよく見るか知っている必要がある。

怒れるエティンが2週間前までかなり強かったのに、今(現在のプールではないため現在の”今”ではないが、いいたいことは分かるだろう)は至る所にバーリー・ショベルフィストがいるため弱いことを知っておかなければならない。そしてメタが速すぎてショベルフィストをピックできない時を知っておかなければならない。

2ドロップをたくさん取らなければならないときと、そうでもないときを知っておかなければならない。

 いいデッキであれば10勝以上できなければならないし、デッキが噛み合わなかったときは4,5勝をひねり出す方法を見つけ出さなければならない。

闘技場で成功するためにはこれらのスキル全てが必要だが、経験を積むことでこれらのスキルは得られる。

 

ひとたび一周を始めれば、闘技場はpay-to-winではない。より多くのコレクションを所持していることや、拡張リリース翌日に全ての新カードをコンプリートしていることはなんのアドバンテージも生まない。

もちろんいいカードをピックできるプレイヤーもいるが、それは時間が経つとともに平均化され、皆が平等な舞台でスタートする。

 

リザードにはまた、全てのクラスが使えるように、クラス間の勝率を整えるすごい手段("microadjustments"*微調整*と呼ばれるものを使用して、特定のカードのレートを少しずつ調整すること)もある。ブリザードがこれを使ったとき、その結果は素晴らしいものだった。クラス間バランスは非常に均衡している(執筆時点で、HSReplayで8クラスが51.8%~45.2%の間で勝率を記録している)。9クラス全てを対戦相手として対峙する可能性があり、このことはバランスに加え多様性と興奮をもたらす。

 

3:ブリザードが闘技場を台無しにした様

この章全体での共通テーマは、ブリザードの注意の欠如である。失敗のほとんどは、あまり時間を費やされなかったであろう事による怠慢から生まれた産物だ。

 

リーダーボード-

2017年1月に、ブリザードは毎月闘技場のリーダーボードを公表することを始めた。早急に形式(30周単位で最も高い平均勝利数)を設け、それは大成功した!

特段ゲーム内報酬はなかったが、それでも何かがプレイヤーを突き動かした。平均をよくしていってリーダーボードに載るのは素晴らしかったし、過去に載ったことのあるプレイヤーと戦うのも最高だった。時々特別なイベントのリーダーボード(例えばハロウェンド)が用意されることもあった。

それからフォーマットがスタンダードの代わりに2ヶ月ごとのアリーナ固有のサイクルに切り替えられたとき、2ヶ月ごとに一度リーダーボードが公開されるようになった。しかしその後、なんの前触れもなく、リーダーボードの更新は途絶えてしまった。

2019年6,7月シーズン以来、リーダーボードの更新はなくなったが、なぜかは誰にもわからない。代わりのもの、理由、状況の説明、連絡はなにもない。RedditTwitter、公式フォーラムでブリザードの運営に問い合わせてみたが、運営は通信が途絶えたかのように沈黙した。私からすれば、これがブリザードの最も悪質な罪だ。

 

バケット-

2年ほど前、ブリザードバケット制を使ってカードを提示することを見事に決定した。これはドラフトに複雑さと意志決定において別の一面をもたらした。質の異なる3枚のカードからピックするのではなく、様々なバケットまたはティアにカードを設定し、ひとつまたは隣り合う二つのバケットに含まれる3枚のカードから選ぶのだ。

最も上位のバケットには質が高く完璧なカード(フレイムストライク、ヴァイルスパイン・スレイヤーを思い浮かべてみて)があり、最も下位のバケットにはあまりよくないカード(アラームロボを思い浮かべて)がある。それでも何回かは択のないわかりきったピックがあったが、一度のドラフトで15~20回くらいのピックはそれぞれ違った面で活躍する三つのカード群から選ばなければならなかったのだ(地獄の炎/凄まじき焦熱の悪鬼/魂抽出の択を想像してみて)!

これはやりがいがあり、技術が試され、まさに自分が組みたい通りにデッキを構築することができた。全てのドラフトで、デッキの型や完成度に大きな影響を及ぼす苦しい決断を何度か強いられた。3枚のカードが全てランダムで、ドラフトにおける悩ましい決断が比較的少ない今日のドラフトシステムとこれを比べてみてほしい。

最近のGrinningGoatの配信からいくつかドラフトの例を挙げよう。

*画像を添付したかったのですが、原文には添付されていない上に量がかさむので割愛します。適宜調べて頂ければ幸いです。*

大魔術師/ボーンメア/躯の駆り手

ヒポグリフ/暗黒の予言/バナナバフーン

熱狂的闘技場ファン/アマニの戦熊/ブック・ワーム

熱狂する火霊術師/双暴帝/美味しいマロバルーン

面白くもないし楽しくもない、技術介入の余地もないピックばかりだ。

 

しかしながら、バケット制の実装には二つの大きな欠点があった。

ひとつめは、サイズの一致しないバケットがあまりにも多くあったことだ。ブリザードは、14種類の異なるバケットを使うシステムを用意することにした。それは、うーん、意欲的だったとでも言おうか。一部のバケットには、クラスによっては3枚のカードしか含まれていなかったため、ドラフト中に何度も何度も同じ三択が提示されることがあった。下から二つのバケットには優に100枚を超えるカードが設定されていて、滅多に提示されなかった。

バケット制採用の決定により、実際に提示されるのはカードプール全体の中から一部のカードだけになり、デッキが全部同じように感じられるという不満が増えた。これはまさしくバケットサイズの不均衡によりもたらされた結果だ。

ふたつめは、いくつかの拡張セットで、カードの最初のバケット割り当て作業(拡張リリース時に各カードが入るバケットを決める)を担当していた者は皆、闘技場のカードを評価する方法についてほとんど考えていなかったことだ。例えば、ナイトプロウラーは当初(14あるバケットのうち)上位ふたつのバケットのどちらかに置かれていた。3マナの時の召術師の招来は12番目のバケットだった。奇抜な書記官はあまりに低く、8-10バケット辺りに置かれた。

正しく導くのが困難な事は明白だが、これらのカードを使ってきちんと闘技場をテストプレイしていれば、これらの評価が極めて不正確であることがわかり、少なくとも適切なバケットに近いところには設定できただろう。

バケット制がないことを望むプレイヤーもいるが、私はほとんどの優れたプレイヤーが、バケットがゲームにとってとてもいい影響を及ぼすことを理解してくれたと思う。バケット制はドラフトのばらつきを軽減しながら、技術介入余地、難しい選択を加え、自分のデッキをどのように構築したいかをしっかり考えられるようにした。

もう少し調整を加えれば、バケット制は本当に傑出したものになっていたかもしれない。しかしながら、調整を行うのではなく、ブリザードは元に戻ってバケット制を全て廃止することにしてしまった!IksarHS*アヤラ*がこの変更について説明した理由の一つはこれだ。「バケットを廃止するメリットのひとつは、強さの段階を設定するための予備のバケット調整用パッチが必要ないため、微調整パッチをより速く当てることができることだ。」

ソース:

https://www.reddit.com/r/ArenaHS/comments/cqxmvk/psa_rebucketing_has_occurred_no_official/ex5f8ix/

 

微調整の欠如-

 振り返って考えると、上記の引用は滑稽だ(そして気が滅入る)。なぜなら、ブリザードはその後適宜差し迫るものに対して微調整をすることをやめてしまったからだ。1年前は、ブリザードの調整は時宜を得ていてかつ効果的だった。今では調整はまばらだ。

リザードはクラス間勝率を均衡させるための抜群に機能するすごいシステムを持っており、それを使うだけでいい。

コボルトと秘宝の迷宮リリース時、呪文石、側面攻撃、その他いくらかの強力なカードのおかげでハンターが環境を支配していた。ハンターの勝率は一日で56%以上にもなった。ブリザードが即座に対応を行うと、一週間も経たないうちにハンターの勝率は落ち着き、9クラスは全てが均衡し、全ヒーロープレイできるレベルになった。

2ヶ月前に激闘!ドラゴン大決戦がリリースされたとき、クラス間バランスは恐ろしいものだった。プリーストの勝率は40%を下回っていたのだ!!本当に使えるクラスは3~4つのみ(探検同盟側)で、ハンターとドルイドが特に高い勝率を示し、残りはひどいもののような気分がした。メタは不均衡で、いくつかのクラスはノーチャンスであるかのようにさえ感じた。バケット制についてあのようなコメントがあったにも関わらず、ブリザードは微調整を行うのに優に一ヶ月以上もかけた。この期間は、ゲームをプレイしても退屈で、バランスが取れていなかった。ブリザードはこの期間中、いくつかの迅速な対応を行った(発表数日後にはドラゴンモーの密猟者をきちんと制限した)が、なぜだかこの変更を行うのに一ヶ月以上かかった。かつては数週間ごとに一度微調整が入り、メタは釣り合い、新鮮であり続けたが、現在は二ヶ月に一度の頻度になっている。

 

テストプレイの不足-

危ない橋を渡る覚悟で述べると、私は闘技場の変更が適応される前に、ブリザードが闘技場変更のテストプレイを全く、しても少ししかしていないだろうと推測している。

例を挙げると、拡張セットリリース後一週間もしないうちにドラゴンモーの密猟者が制限された後、数週間経って別のものが変更された際、ドラフトでなぜか密猟者が再び出現した。説明も何もなく、ただ再びドラフトできるようになったのだ。

提示されるカードについて、最後に少しでもテストプレイしていれば、このミスに気づけていただろう(もし何回か闘技場を回していれば、ブリザードは密猟者がどれほどばかげていて面白くないか、それが初めから闘技場で提示されるべきではなかったことに気付いただろうと言いたいが、それは言っても仕方ないことである)。

凍てつく玉座の騎士団が初めて登場したとき、ドラフトには提示されていなかった数枚のカード(おそらく7枚)があった。redditユーザー(多分Tarrot)がこれを指摘すると、修正された。

何年か前、シナジーピック(知らないなら聞かない方がいい、恐ろしいものだった)が提案されたとき、方々から叩かれ、すぐになくなった。発想はよかったのだが、選ばれたカードがひどく、もしブリザードがこの変更の実装前に実際に数度ドラフトを試していれば、よくなかったことに気づけていただろうと思う。

ここでの共通テーマは、質の管理がほとんどなされていなかったということだ。

 

プロシーンの欠如-

私の知る限り、今まで闘技場のプロ制度や学校対抗試合はなかった。MTGは、リミテッドが全てのプロツアーイベントに含まれている。ハースストーンがリミテッドモード(闘技場やシールドデッキ、そのようなもの全部)を加えることができないことがあるのはなぜだろうか?きっと闘技場に大きな関心と興奮を寄せることができるだろう。

 

トップ画面-

小さな変更だが、ブリザードはハースストーンを開いて一番最初の画面から闘技場を移してしまった。今は「特殊モード」の中にある。

もちろん、バトルグラウンドの隣に位置することは今のところ悪くはないが、闘技場コミュニティに属する多くのプレイヤーにとって、酒場の喧嘩が残っているにも関わらず闘技場がメインページから移されたのは、顔に平手打ちを食らったようなものだ。

 

 コミュニケーションの乏しさ-

リーダーボードに関するコミュニケーションが完全に欠けているのに加えて、ブリザードが関連する情報を提供していないその他の問題もいくつかあった。

新しい拡張セットがリリースされると、過去に時々(いつもではないが)あったように新しいカードに提示されやすいボーナスはつくのだろうか?もしつくなら、提示ボーナスはどのような形なのだろうか?

しばしば何の知らせもなく微調整やその他の調整が行われることがあった。現在(執筆しているのは2020年2月20日)、いつもの闘技場のローテーションが行われる時から一週間以上経っているが、どの新セットがローテーションされているか、ローテーションがいつ起こるのかすらわからない!パッチノートやブログの投稿なんかに簡単に書き込めそうだが、私たちは知ることができていない。

 

4:ブリザードが闘技場をもう一度栄えさせる方法

・リーダーボードを戻すこと。リーダーボードに載ったプレイヤーに対してなんらかのゲーム内景品を含めてもいいだろう。カードバックなんてどうだろうか?

 

・定期的にクラス間バランスを整え、その状態を保つための計画を用意すること。ブリザードはバランスを均一にするためのすごいシステムを備えているのだから、使うべきだろう!

 

・ドラフト中の意志決定を増やすために、バケット制を戻すこと。バケット数を減らし(私は詳しくないが、5個か6個あたりがよさそうだと思う)、それらに大体同じくらいの量のカードを振り分ける。新しいセットが入ってくるときどのようにカードをバケットに分類するかを決める専門家を用意する。

 

・関心を高めるため、もっと多くの闘技場イベントを開催すること!かつて準定期的にいくつかのイベントが開催されていた。時をかける酒場、ワイルドフェスト、皆が1-0つまり一勝得た状態でスタートした妙なイベント。

皆にもっと入場券を配るといいだろう(新しい拡張セットごとにひとつずつでもいいかも、そうすればもっとイベントや新ローテーションにわくわくしてもらえると思う)、あとは皆にもっと宣伝するのもいい。ガラクロンドの目覚め全てが購入可能になる数週前に、闘技場で全部が使用可能になったとき、皆この絶好の機会を逃してしまった。これが意図的なものなのかは知らないが、皆に知らせてアリーナプレイヤーに新しいカードを早期にプレイしてもらうのはすてきなことだったろう!

闘技場専用クエストだとかもいいだろう。闘技場で1勝するとか、3回闘技場で戦うといったようなものだ。酒場の喧嘩やソロプレイモードのクエストがあるのだ、闘技場のクエストがあってもいいのではないだろうか?

 

・ハイレベルなトーナメントで闘技場やある種のリミテッドモードのイベントを実装することを考え始めてみること。プロや人気のあるプレイヤーがもう一度ゲームに熱くなってくれることだろう!

 

・闘技場のプレイにおけるゲーム内戦績を表示するようなものを実装すること。バトルグラウンドでは一ヶ月足らずで実装された。闘技場は6年以上そのままになっている。

 

5:考えられる反論への応答

「なぜブリザードが闘技場に労力をかけなければいけないのだろう。全く利益にならないのに!」

 

まず、酒場の喧嘩とバトルグラウンドは頻繁にアップデートされ、明らかにブリザードを一文無しにしようとしているため、この異論は無意味だ。

 

二つ目、この異論は誤っている。ほとんどのプレイヤーは無限アリーナあるいは実質無限アリーナをすることができない。ほとんどのプレイヤーは3万~5万ゴールドも蓄えていない。平均は一周につき3勝をわずかに下回るくらいで、7勝を超える周の割合は少しだけである。ユーザーにとって闘技場のプレイのほとんどがゴールドの無駄遣いということである。ユーザーの所持ゴールドが少なければ、おそらく直接パックを買うことになるだろう。

 

三つ目、関連する他の影響もある。私は闘技場を楽しめたので、二人の友人にハースストーンを始め課金することを勧めた。しかし今では誰にもこのゲームをおすすめしていない。他にも私のような人がいる。

 

さらに、闘技場を収益性の高いものにする方法を見つけるのはブリザードにかかっており、私はブリザードがそれをできると確信している。ウィザーズ"MTGの運営"MTGやMTGArenaでこれを成功させた。

 

「ブリザードが闘技場を気にかけるだろうか?誰も闘技場なんて眼中にないし観たいとも思わないのに!」

 

Krippの闘技場配信にしばしば1万人以上の視聴者がいて、全ハースストーン配信の中で一番人気だったのはさほど昔のことではない。

昨年、Twitch Rivalsが運営する大金が懸かったイベントがいくつかあり、わくわくさせられ、魅了され、大人気だった。多くのトッププロや配信者がイベントに参加したため、視聴者の興奮は高まっていた。市場があるのは明らかだ。

 

「闘技場はランダム性が高すぎて、真剣にも競技的にも取り組むことができない。」

 

ランダム性は伴う(構築や、他のカードゲームと同様)が、闘技場でうまくいくためには、デッキ構築力とプレイング力どちらもかなり必要になる。基本的にカード単体やコンボはミスを帳消しにするほどのパワーを備えていないため、プレイヤーの下す決断はマイクロスキル、マクロスキル両面で作用する。

 

MTGはここ数年全てのプロツアーイベントにブースタードラフトを組み込んでいて、ほとんどのプロプレイヤーはたくさんドラフトをすることが全体的な技術を向上させる最良の方法であることを示している。

加えて、闘技場がそんなにRNGにまみれているのであれば、毎月同じ人がいつもリーダーボードの上位にいるのはなぜだろう?トッププレイヤーはどうやっていつも素晴らしい成績を残しているのだろうか?

 

その上ブリザードは闘技場よりも酒場の喧嘩により注力しているが、酒場はRNGだらけだ。

 

「ブリザードは闘技場向けにカードをデザインしているのではない。」

 

いや、もちろんブリザードは闘技場向けにカードを作っている。毎セットには、明らかに構築のためにデザインされたわけではないカードが混ざっている。間違っているかもしれないが、ヒポグリフ、ブラックワルド・ピクシー、フィッシュフリンガー、ロウソク盗リャー、元チャンピオンといったカードは、あまり構築でプレイされることを考慮しているようには思わない。これらは闘技場をよりバランスの取れた楽しめるものにするためにデザインされたマナカーブを埋めるカードであり、真剣に構築をやっている人の中には、これらのカードがどういう効果なのかすら分からない人もいるだろうと私は思っている。闘技場は小さなおまけモードではなく、(ほとんど)全部のカードをプレイできる場なのだ!

 

まとめ

このトピックに関する私の長い文章を読んでくれてどうもありがとう。私は闘技場が大好きだが、過去6~12ヶ月間に渡って起こった変化に大変がっかりした。

私はハースストーンをプレイし続けていて、今まで以上にこのゲームに関して気にしていると分かっているし、このような状況にいるのが私一人だけではないことも知っている。闘技場が信じられない可能性を秘めていることに気付いているが、ブリザードがなにもしないことに私は頭を抱えている。

私は闘技場をプレイしたり、それについて議論したり、読み物を読んだりすることに何千時間も費やしてきた。闘技場のためには最善を尽くしたいと思っている。

もう一度闘技場に興じてもらうためにそんなに努力する必要があるとは思わない。ブースタードラフトは長い間マジックのクリエイターによるカードの販売を促進し、プレイヤーを留め続け、マジックに楽しさをもたらしてきた。なぜハースストーンにおいて闘技場が同じようにようにならなかったかさっぱり分からない。コメント欄でみんなの考えやフィードバックをもらいたい!

 

長すぎて読めない人へ要約

 闘技場は素晴らしいモードになり得るが、今はそうではない。ブリザードは闘技場を驚くほどすごいモードにする術を持っているが、使っていない。悲しいなあ。

 

翻訳後記

お気に入りのラジオを文字興しするような感覚で取り組めました。

本編のみで1万字を超えていて、私の普段の記事の3倍くらいのボリュームです。ブログ3ヶ月分くらいの労力を使ったような気がします。

当初はふんだんに意訳し、読みやすく面白い文を目指すつもりでしたが、疲れてきて逐語訳が多くなってしまいました。原文で解釈が難しい部分を読む手助け、補完として使ってもらえたらと思います。お勉強のような訳し方をしている部分は、気が向いたら改めてみたいと思っています。

筆者の経歴の章から分かるように、筆者はカードゲームに非常に明るい人物のようです。読むだけでカードゲームがうまくなるような、深い観点で文章が展開されているように感じました。不満ばかりではなく、建設的な意見が羅列されていて、本当にハースストーンが大好きだということがよく伝わってきます。

この記事を投稿し、その翻訳記事の作成を快諾してくれたgregborish、この記事をツイッターで紹介してくれた方、そしてそのツイートを拡散してくれた方々に、このような機会を恵んでくれたことを感謝しています。

リノセウスコントロールエルフ

 デッキコードはリンクから

 

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主要カード役割

豪風のリノセウス

フィニッシャー。コントロールプランで勝てない自然ドラゴン、自然ウィッチに対して勝ち筋を残せる他、ゲームを長引かせずライブラリアウトによる負けを防ぐ役割もある。

これら以外の相手に対しては、あまりバウンスカードは使わずに進化時効果を使って育てたい。手札枯れ及び除去、回復札の枯渇を防ぐため。

 

フィニッシャー枠はもともとゼウスが採用されていた。私は加えてLO負けを避けるためにサタンを挿していた。これがリノセウスに変わったのはおそらく自然ウィッチに勝てるようにするのが最も大きな目的だろう。サタンを積むとアクセラでもかなりの確率で除去札が増えるため、特に式神相手に強くなる。自然ウィッチがいなければゼウス型にしてみるのも面白いかも知れない。

 

アクティブエルフ・メイ

1マナ4点かつデッキ圧縮を担ってくれる優秀なカード。

4枚目のカードが自然の導きやコッコロだった場合、ドローのあとにメイが盤面に出るが、4枚目がナテラの大樹だった場合、メイが盤面に出た後にナテラによるドローが行われる。ナテラを最後にプレイした方がメイを素引きする可能性を減らすことができるので、これらを絡めてメイを呼ぶ場合は、ナテラを最後に使うように意識しておきたい。

メイを使用しないターンであったとしても、素引きを防ぐために4プレイ稼ぎ山札を圧縮しておくのは有効なプレイである。特にメイが活躍しないミラーなどにおいては、メイをあふれさせることも考えたい。

 

ナチュラル・マナ

このカードの目的はプレイ枚数を稼ぐことなので、他のリーダーと違って4T以前にはプレイしない。

10Tを迎えてしまうと手札が窮屈になることが多いため、5-9Tに使うのが最も強い。コッコロやワンダーコックを引き込めず手札が枯れている場合に限り10T以降のドローとして使いたい。

このカードは1コストでプレイ回数を2伸ばしドローできるカードであるが、見方を変えると0コストでプレイ回数を1伸ばしナテラの大樹を手札に加えられるカードである。0コストで使う場面も多いため、ナテラとセットという固定観念を持っている場合は一度考え直してみたい。

0コストマナを使うと、例えば先行5Tリノ進化→ナチュラル・マナ→アイリーネという動きが可能になる。後攻4Tに置かれた進化後シノブをアイリーネで取りながら、裏のアイテールをリノで除去することができる。

これ以外にもしばしば0コストでマナを使う場面があるので、覚えておきたいテクニックだ。

 

荒野の休息

マナと同様1枚でプレイ回数を2伸ばせるカード。

速い相手であれば、PP効率と同じくらい2ヒールも重要なため、2ターン目に空打ちするのは一呼吸置いてから考えたい。

このカードもマナと同様、本体と0コストナテラを分けて考えることも多い。特に序盤であれば余ったPPでデッキから引いたカードをプレイできることは少ないため、次ターン以降0ナテラスタートの選択肢を残しておいた方が柔軟に動くことができる。

 

スケアリートレント

手持ちぶさたになりがちな2T、及びカーバンクル進化で余ったPPの使い道として優秀。バウンスすれば手札を増やすとともにプレイ回数を稼ぐ弾を作れる。

逆にここ以外では手札を圧迫しプレイしづらいため、使い勝手が悪ければ機械樹の番人を増やすことなど検討したい。

 

純真なる弓使い・リノ

このカードに進化を切るか、別のカードに進化を切ってこのカードのUBを早めるかの選択がゲームの明暗を分ける事も少なくないくらい重要なカード。

このカードの進化を経てメイを呼ぶ場合、一番最初に進化させないと4プレイ目のカウントが飛ばされメイが出てこないので注意。

 

導きの巫女・コッコロ

このカードはバウンスを当てる時を除いて2枚ドローカードとして使いたい。

自然ドラゴン、自然ウィッチ相手はUBが間に合わないため2ドローできるタイミングでプレイできるが、コントロールプランをとることができる相手の場合、UBの回復を使い回したいため温存しておくことも多い。

 

アリアの旋風

マッチによって重要度が大きく変わる。

特にミラーでは使わないので、対空射撃の的を残さないためなど雑に切ってしまっていい。

 

ワンダーコック

豊穣の季節及び不殺の円陣との選択枠。

ワンダーコックはプレイ回数を稼ぐ弾として優秀なナチュラル・マナ及び荒野の休息をサーチできる点で優秀。3Tにおければ、その後の動きが段違いに安定する。

豊穣の季節は縦引きできるため、柔軟に動くことができる。また、不殺の円陣はミラー戦など大ダメージで削りきることを勝ち筋にするデッキに対して延命手段となり得る。好みや環境に応じてチューニングしたい。

 

豊穣の闘士・アイリーネ

ネクロのセレスを1枚で返したり、式神の展開を凌いだりするのに優秀。

あれば便利という域を出ていないため別のカードに差し替えてもいい。

 

無窮の輝石・カーバンクル

キーカード。

コントロールプランをとる場合、進化権の数が物を言うため、雑にアクセラレートで打つことは避けたい。リノセウスで早期決着を狙う場合は、煌めきを埋めるとデッキの回転が悪くなる事が懸念されるため必要以上に埋めないようにしたい。

 

プライマルギガント

1コストでリーサルターンをずらしつつプレイ枚数を稼げるカード。

進化権が余っていて余裕がある場合は9コストでプレイして、ファンファーレで出てきたカーバンクルに進化を使い2ヒールした方が強い事もあるので頭に入れておきたい。

 

立ち回り

 リノセウスを完成させてゲームを終了させるワンショットプランと、回復や除去で凌ぎながら相手のリソース切れを待つコントロールプランのふたつが勝ち筋として挙げられる。コントロールプランがメインで、コントロールで勝てない相手に対してワンショットを勝ち筋に選ぶ。

 

具体的には自然ドラゴンや自然ウィッチ、コントロールエルフミラーなどタイムリミットを設けてくるデッキ相手にワンショットプランを勝ち筋として狙う。この場合、手札補充やダメージカットと並行してリノセウスを育成しなければならないため、窮屈な動きを強いられる。数ターン先の動きまで想定しながら効率よく動きたい。

 

それ以外の相手に対してはコントロールプランをとる。ロイヤルがコントロールプランをとる相手として最も想像しやすい。

勝ち筋はあくまで相手のリソース切れだが、延々長引かせても負け筋を生み出す機会を作ってしまうことになりかねないため、こちらから能動的にゲームを終わらせるためにリノセウスを育てる。悠長ではあるがカーバンクルで増やした進化権を使って育てていきたい。

妖怪ネクロもコントロールプランをとることができる相手であったが、ネクロ側の練度が上がりアクセラレートギンセツからのトート起動、ニコラによるバーンダメージ等で蓋をしてくることが増えた。ネクロは余裕のあるマッチなので、マリガンでリノセウスを探しトート完成までにこちらのリーサルを間に合わせることも視野に入れたい。

 

式神ウィッチ

 

 ウィッチの展開に対して、エルフの除去が足りるかどうかを検討する。

クオン×6が最もきつい展開となるが、このうち3枚はアリアの旋風で返すことができる。よって残り3枚をリノやアイリーネを使って返すことになる。6,7,8Tクオンを旋風で返すとすると、道中進化を切っていれば9TまでにUBは間に合うため、9T以降はリノUBやコッコロUB+アイリーネを使い、適宜これらをバウンスすることで返していく。

クオンを絡めない5Tあたりの展開に対しては対空射撃やメイを使っておおかた処理できるうえ、アタックが低ければ残すことでクオンを遅らせることができるため、さほど苦にならない。以上のことから、除去の枚数は足りていると考える。

 よってこのマッチではコントロールプランをとる。

式神の火力に対してエルフのヒールが十分足りているにも関わらず負けてしまうのは、デッキを回せないがために除去しきれずクオン本体を始めとする火力以外の部分からダメージを受けている、あるいは回復カードを引き込めていない、PP効率の差で物量負けしていることあたりが考えられる。つまり敗因は事故で、ワンショットプランをとるほうが事故率は上がるためリノセウスで早期決着を狙うのはリスクが増しているように思う。コントロールプランを狙った方が勝ちの目が太いだろう。

 

マリガンはカーバンクル、ワンダーコックを探したい。6Tから毎ターンアリアの旋風を打つつもりで動きたいため、リソースを補充しながらプレイカウントを稼ぐことができる煌めき、ナチュラル・マナ、荒野の休息を確保しておくためである。アリアの旋風はドローを回す中で引き込めるはずだが、カーバンクル、ワンダーコック、アリアの旋風という初動であればキープしてもいいかもしれない。

 

アリアの旋風はクオンを返せる数少ないカードなので、極力温存する。例外は、横並べに進化済み狂信者を添えられたとき。この場合はいつプレイされるか分からないクオンを待つより目の前の打点を抑えるべきだと考え、メイと合わせて全除去したい。

UBが起動するターンまで持ち込めれば格段に捌きやすくなるため、10Tを目標に凌ぐ。UBを使い回せばリソースには困らなくなるため、道中は無理のない程度にバウンスカードを温存していきたい。

 

ライフは、クラーク+クオン+狂信者の10点を目安に回復カードを使い火力をケアしていく。相手の使用したカード及び手札の枚数をよく見て、火力がいくら出得るのか把握しておきたい。

 

このマッチにおけるリノセウスは、負けの見えるゲームを先に削りきって勝ちを作るというより、LO負けを防ぐくらいの役割なので、最終的に1枚残っていれば十分である。バウンスが進んでいることが条件だが、このデッキで進化込み5点以上を出せるのはリノセウスとリノだけなので、狂信者を返したい場合等はためらわず相打ちさせてしまって構わない。

 

避けたい動きとして、クオンに対してアリアの旋風+リノUBでボードを取ることがある。旋風1枚で返すのと比べて自陣に2/2が残っている点で強い。しかし、このデッキは特に後半ボードを取る必要がないため、AoEを温存できる方が価値が高い。旋風を打つターンはそれだけでなんとかしたい。

トップデッキ

トップデッキとは、文字通り山札の一番上のカードのことを指します。転じてカードゲームでは、ピンチの状況を覆しうるカードをターン始めの1ドローで引くことを意味する用語として広く使われるようになりました。今引き、神引きといった言葉も同義語、類義語として挙げられます。

トップデッキは、カードゲームで最も盛り上がる要素といっても過言ではないでしょう。しかし、ゲーム展開にドラマチックさをもたらす反面、ランダム要素が強く、トップデッキを食らうプレイヤーは不快な思いをしてしまうことも少なくありません。

この記事では、相手と自分に場合分けして、それぞれのトップデッキについて考えてみたいと思います。

 

 

相手

カードゲームを始めた頃は、自分のデッキに入っているカードを覚え、そのデッキにおける役割を知り、実際にどのタイミングでプレイするのか学ぶことで精一杯です。相手の動きに目を配る余裕はほとんどありません。

しばらくプレイして、自分のデッキの動かし方が分かってくると、初めて相手の使っているデッキや動きに目を向ける余裕が出てくると思います。このとき相手の手札を注視していると、使用されたカードがマリガン時点で手に入れられたカードなのか、それまでのドローで引かれたのか、はたまたトップデッキだったのかということを識別することができます。トップデッキで現状を打破された場合、それを決められた私たちにとってそれはどのような意味合いを持つのでしょうか。

 

相手から使用されたカードがトップだろうとそうでなかろうと、こちら視点ではそのカードを使われるか使われないかの2択なので、特別な意味は持たないというのが基本的な考え方です。デッキに2枚積んであるカードで、まだ1枚も見ていないカードであれば、相手が手札に抱えている前提で動くのがベターでしょう。どうやってもケアできない場合や、相手が解答を持っていなかった場合直ちに決着がつくほどのアドバンテージを稼げる場合は、リスクを冒してリターンを得る事を考えます。

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しかし、トップから使用されることが意味を持つ場合もあります。それは、以前のターンでそのカードを使わざるを得ないターンがあったにも関わらずその他苦し紛れの行動で凌いできたことから、手札には持っていないだろうと読むことができたときです。手札にないことが読めた場合には、トップから解答を引かれる事を恐れるよりも、解決札がない前提で攻勢に出た方が勝算が高いでしょう。

 

当然のことながら、ゲーム開始からターン数が経過しているほど山札が減り、まだ引かれていないカードにアクセスされる可能性が高まっていきます。例えば、10T経過時はお互い少なくともデッキの半分ほどを引き進めており、それは2枚積みのカードを1枚ずつ引くことのできうる枚数です。それ以降はいつ切り札を引かれてもおかしくないという心づもりで、気を引き締めてゲームを進めたいです。

 

zferry2.hatenablog.jp

ドロー枚数ごとのキーカードドロー確率の参考記事です。この記事を参考にさせて頂けば、後手フルマリガンで10Tまでに2枚積みのカードのうち少なくとも1枚を引く確率はおよそ80%です。

 

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具体例を使って考えてみます。zooをはじめとする盤面で戦うデッキでコントロールウォリアーを相手にするとき、最初に迎える大きな局面は5マナ時の乱闘の有無かと思います。そこでウォリコン側の5マナカードに焦点を当ててみます。

ウォリコンの5マナカードは、乱闘以外にもジリアックススーパーコライダーダイノ・マティックと大幅なテンポスイングを仕掛けられるカードが勢揃いしています。上のリンク先の記事によれば、先手フルマリガンのウォリコンが5Tまでにこれら4種計6枚のカードいずれかを引ける確率はおよそ94%です。よって、5Tまでこれらのうち少なくとも1枚は引かれているつもりで動かなければならないことが分かります。

<乱闘×2><ダイノ・マティック×2><ジリアックス/スーパーコライダー>に分けて見ると、それぞれおよそ58%の確率で1枚は引かれています。よって、この中で1点読みをしてプレイしても、その読みの勝算は約40%といささか分が悪い事が分かります。しかし、ここを抜けなければ勝ちはつかめないのでなんとか抜ける方法を考えたいです。

 

上のカード群をその性質でグループ分けします。

<乱闘×2>は展開を抑えることでケアできる

<ダイノ・マティック×2><ジリアックス/スパコ>は展開することによってケアできる

 

枚数を見ると前者よりも後者の方が多いため、後者に分類されたカード群をよりケアしておきたいところです。 ですから、私なら相手が乱闘を持っている線を切って、手札のカードを全力で展開します。ここで乱闘を使われなかった場合、かなりのボードアドバンテージが見込める上に、乱闘を持っていないことが分かるためその後も強気に展開し押し切ることができます。

しかし、もし全力展開した盤面を乱闘で返されてしまった場合再起不能になってしまうのに対して、展開を抑えた場合再展開用の手札が残るので、後者のカード群を食らっても再展開して盤面を形成できれば中期戦を挑むことができる可能性もあります。長引くほどアグロ側にとって分が悪くなっていくため短期決戦を目指したいですが、手札次第では一度展開を控えるのも手です。

 

自分

 ゲームプランがアグロに近い速度であればあるほど、トップデッキを戦略に組み込むことはふさわしくありません。ゲームの決着がつくまでに、トップデッキの質がある程度担保される程の枚数山札を減らすことができないためです。基本的に、マリガンで得た手札でゲームプランを組んでおき、毎ターン初めのドローや相手の動きに合わせながら適宜修正していく流れになります。

最近のデッキを例に挙げれば、シャーマン側でまだ引いていないサバクウサギのために手札の進化を温存しておく、同じくまだ引いていない魔古の肉細工師のために手札の突然変異を温存しておくといったプレイは一般的には控えるべきです。しかし、同速以下のデッキと戦う場合はカードをしっかり有効に使わないとバリュー負けしてしまう恐れがあるため、長期戦を見据えながら適切な組み合わせが揃うまで待つ事も選択肢に残ります。

 

例外を挙げると、例えば手札から火力を出せるカードをたくさん積むことをコンセプトとしたアグロデッキであった場合、高確率でトップデッキも即打点として変換できるため、その中の最低打点をリーサルプランに組み込むことは的外れな戦略ではありません。この「最低」打点とはトップして許されるカードの種類をできるだけ多く保つための考え方で、ゲームが長引き状況が厳しくなるほど求める打点を高くして、条件を緩めていきます。ちなみにこの考え方は相手のカードをケアするときにも応用でき、基本は常に最悪の事態を想定しながら、どうしてもケアしきれないときは「持っていないだろう」と少しずつ条件を緩くしていきます。

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手札が見えない相手のトップデッキと違い、自分のドローから必要なカードを引ける確率は (目的のカードの残り枚数)/(残りの山札の総数) で求めることができます。例えば先手17T目、ゲーム中でドローソースを1枚も使用していなかった場合、残り山札は10枚です。ここでまだ1枚も引いていない2枚積みのカードを引く確率は2/10、つまり1/5です。20%と聞くとかなり低い確率に聞こえますし、勝ち筋に組み込むには不安が残る数字だと感じます。しかし、この時点でデッキはかなり圧縮されており、トップデッキの確率としては現実的な方です。

 

最後に

カードゲーム、特にハースストーンは、カードを引く順番に干渉することができず、介入することのできない乱数に試合を左右されていると感じることも少なくありません。しかし、このゲームで起こることの多くは確率として簡単に数字に変換でき、その出来事が奇跡的に起こるものなのか、比較的起こりやすいものなのか把握することができます。解決札を持たれている可能性が高い場合はそれをケアする動きを取れますし、どうしてもトップデッキで解決しなければならないゲームである場合は、多少盤面を捨てても事前にドローやサーチを介してデッキ圧縮を進め、トップデッキが成功する確率を上げておくことができます。

少なからずギャンブル性が潜んでいるように感じられますが、それがカードゲームの本質だろうと思います。うまいプレイとは、少しでも勝ち筋として太いプレイを選択し、その勝ち筋を潰さない範疇で可能な限り負け筋を無くすことでしょう。私としては、カードゲームを「運ゲー」だと非難するのはその本質を否定してしまっているようでしっくりきません。

ソフトトーント

ミニオンの中には、特殊な効果を備えていて、「挑発」能力を持っているわけではないのに除去を強要させられるミニオンがいます。このようなミニオンは俗に「ソフトトーント」と呼ばれます。終末予言者マナの潮のトーテム猟犬使いショーなどが一例として挙げられます。

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終末予言者は、メイジのデッキで採用するのが分かりやすく強く、実例も多いと思います。相手が7点出すことのできない序盤に置けば、単体で除去札としての機能を果たします。中盤以降フロストノヴァなど凍結スペルと組み合わせれば、終末予言者を除去札として高確率で複数枚のミニオンとの交換を狙えます。AoEを控えた前のターンなどにプレイすれば、相手がトレードしてきた場合擬似的な7点回復として利用できます。

マナの潮のトーテムも、終末予言者と似たような使い方ができます。3ターン目、ライトニングストームを打つには相手の盤面に十分なミニオンが並んでいない場合、マナ潮をプレイし1ドローしながら3点の疑似回復をはさみ、返しの相手ターンでプレイされたミニオンを巻き込んでライストを打つといった使い方です。

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マナ潮は生き残るターンが長いほど多くのカードをドローできる、役割を持てるカードなので、盤面が空の時など、簡単には除去されないタイミングまで待ってプレイすることもできます。0/3のカードに除去札を使わせることができれば、後続の攻め札が通る可能性を上げることができるでしょう。

 

猟犬使いショーもこれらと同じように使う事のできるカードですが、差別点があります。それは、このミニオン自身にアタック値があるということです。ショーの場合の4 3/6というスタッツは、2,3マナミニオン複数枚と交換できうるスタッツです。4ターン目に素出しして、その能力を発揮することなく除去されたとしても、6点吸っている時点で十分役目を果たしているといえるでしょう。

アタック値を持つソフトトーントは無数に存在しますが、例としてはナイフジャグラー雷雲病魔のハゲタカなどが挙げられます。

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これらのミニオンのプレイタイミングについては、多くの人がそれぞれ異なる見解を持っているだろうと思います。それだけ懐が深いテーマだと言えるでしょう。

多様な解釈が存在する事柄についてひとつの視点から語ることは、結論に結びつかず無意味な事に思えますが、この記事では敢えてソフトトーントのプレイタイミングについて考えてみたいと思います。

 

ソフトトーントの使い方は、「必ずしも効果が発動できないタイミングであったとしても、他にいい動きが無ければテンポを取るためにプレイする」というものがもっとも汎用性が高く有効に使えると思います。

 

終末予言者は、その除去効果を有効に機能させようとすれば、相手盤面に(ヒーローパワーも含めて)計6打点以下のミニオンがいるタイミングでプレイすることになります。しかし、次のターンになんらかの動きがある場合は、しばしば空の盤面でもプレイすることがあります。

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この動きは、特にミルローグで強力でした。退散を打ったあと空いた盤面に終末予言者を置き、相手の盤面展開を牽制します。相手に空の盤面でターンを返させ、オラクル+αのコンボで手札を補充する隙を補う事が目的です。ミルローグのデッキについてはマニアックなデッキなので、気になった方は調べてみてほしいです。ミルに関しては書いたことがあるので、リンクを置いておきます。

stelmosfire.hateblo.jp

 

猟犬使いショーについても考えてみます。

ショーの効果を確実に発動させようとすれば、ショーを出したターンに余ったマナで追加のミニオンをプレイしていくことになります。1マナのミニオンはトレードに使うにはスタッツが心許なく、2マナ以上のミニオンを添えるのが現実的かと思います。

しかし、6T,7Tはショーと小粒のミニオンを組み合わせてプレイするより、6マナ,7マナのカードを1枚プレイした方が強いことも多いです。

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ハイランダーハンター参考リスト

ハイランダーハンターの場合であれば、6Tはサバンナ・ハイメイン、7Tは恐竜使いブランをプレイするのが最も強い動きでしょう。そうすると、ショーを使うターンがどんどん遠のいてしまい、結局ショーを有効に利用するタイミングを逸してしまうといったことになりかねません。よって、4T猟犬使い自己増殖型メナスが弱い動きとなってしまう場合は、温存せずショーを置いてしまった方が役割を持たせることができます。

 

私は、このような感覚を翡翠ドルイドを使って身につけました。

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参考リスト

 このデッキでソフトトーントとして使えるミニオンファンドラル・スタッグヘルムです。

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このデッキレシピを使っていた頃は、練気が2マナ増加、野生の繁茂が2マナで使えたため、マナ加速を挟んで3Tに着地させることができました。滋養も5マナだったため、繁茂からファンドラルに繋げた場合は4Tに滋養を両選択で使用でき、決まればその時点で決着がつくほどの凶悪ムーブでした。

当時のアグロ最強デッキだった海賊ウォリアーを始めとして、zoo相手の場合などはバリュー勝負をしかけるよりもライフを守る方が大事なので、ファンドラルはトーントとしてテンポプレイできました。

問題はミラーマッチ、ドラゴンプリースト相手の時などでした。

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参考リスト

ミラーマッチでは、最速ファンドラル滋養を決めれば決着がつきます。そのため、最速ファンドラルのプレイは一考の余地がありました。

しかし、デッキリストから分かるようにミニオン+ダメージスペルなどで簡単に5点出せるデッキなので、即除去されるリスクもありました。相手から先にファンドラルコンボもしくは競売人エンジンを決められなければ互角に戦える見込みは十分あったため、9T以降ファンドラル滋養+αを決めるために抱えておく選択肢も考えられました。

相手の手札の動き、自分の手札の質を見て、除去される可能性、最速コンボを狙う必要性を天秤にかけてファンドラルのプレイを考える必要がありました。

 

プリースト相手は、テンポを取られると負けうるため、早々に翡翠のゴーレムを育てて盤面を固める必要がありました。そのため、マナ加速+ドローで試合展開を早められるファンドラル滋養コンボは是非狙っていきたいマッチでした。

プリースト側もドルイド相手には密言・痛をキープしないため、成功率は高かったように思います。しかし、翡翠に合わせてアグロドルイドが流行っていた時期があり、獰猛なヒナに対する解答として密言・痛がキープされることがありました。この時期のファンドラルキープは向かい風でした。

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このように、ソフトトーントをテンポプレイするかどうかは、マッチアップを始めとして、手札の状況、デッキの特性など様々な要因に左右されます。しかし、効果を発動させることに固執するあまり、最も有効に機能するタイミングを逸してしまうことも往々にしてあります。急襲ミニオンなどについても同じで、ジリアックスバタバタミイラといったカードも相手の盤面が空の状態でテンポプレイすることがしばしばあるようです。

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コントロールミラーなど、よほどバリューを重視して戦わなければいけないマッチを除いて、たいていの場合テンポを意識してプレイすることが効率のいいプレイに結びつくと思います。手札に温存しがちなカードも、もう一度そのプレイについて見直し、最も有効なタイミングについて検討してみたいところです。

ワイルド所感

ランク戦におけるワイルドフォーマットは、今までの拡張全てのカードを使う事ができる、カードプールが莫大なモードです。各拡張のカードパワーが高いもののみを抽出してデッキを組むことができるため、デッキの完成度が非常に高く、デッキパワーはスタンダードデッキの比ではありません。

以前の環境では、奇数パラディンが最も強く、奇数パラディンへのカウンターとしてレノを始めとするコントロール系のウォーロックが蔓延っていました。さらに、コントロールデッキに強いデッキとして、アグロタイプの武器ローグ、コントロールタイプのビッグプリーストが存在していました。

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 各デッキ参考リスト

 

もちろんこれだけでなく、ナーフ前はアグロ最強格だった海賊ウォリアー、ワイルドで脅威のパワーを発揮する事が判明した偶数シャーマン、マナサイクロンの登場により達成が格段に早くなり、よりアグレッシブな構成が可能になったクエストメイジ等、多彩なデッキが活躍していました。

しかし、これらはほとんど極端に早いか遅いデッキで、中途半端な速度のミッドレンジデッキはほとんど戦えませんでした。ミッドレンジデッキが好きな私は、これらの中に手になじむデッキを見つけることができず、時々触る程度に楽しんでいました。

ところが、バーンズのナーフでビッグプリが弱体化し、突撃! 探検同盟のカードが追加されたことで環境が動きました。私にとってはビッグプリの弱体化が非常に大きな事で、これをきっかけに一度腰を据えて遊んでみようという気になりました。

 

ランク上げに使うデッキを探したとき、tier1に分類されていた秘策メイジが目にとまりました。

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左が秘策メイジ、右が海賊ウォリアーの参考リスト

 

秘策メイジ使用感

秘策シナジーを持つパーツやアルネスがまだスタンダードで使えた頃、安価なデッキだったので使ってみたことがありました。当時の秘策メイジは、サーチカードが魔法学者しかなく、また採用される秘策の枚数も4枚前後でした。場合によっては魔法学者メディヴの従者が雄叫びを発動できないことがあり、爆発力はあるものの不安定なデッキだという印象がありました。

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しかし、ワイルド落ちして旧カードも取り入れながら、上のリストのような形に洗練された結果、秘策メイジはとてつもない安定性を手に入れました。

秘策シナジーを持つカードは26枚で、デッキの大部分を占めます。このうち秘策は8枚、秘策のサーチカードが6枚と、シナジーが腐らない程度の現実的な採用枚数となっています。

何より私が評価するのが、2,3マナミニオンの優秀さです。2マナミニオンは、標準スタッツを備えた上でなんらかの秘策シナジーを持っています。3マナのキリン・トアのメイジも、魔法学者からごく自然に繋がる標準スタッツ持ちとして非常に頼もしいです。ワイルドのデッキの中では、比較的盤面で戦うデッキだということもあり、リストを眺めた段階ではこのデッキをいたく気に入り、しばらくこのデッキで回してみることにしました。

 

実際にランク戦で回してみると、その安定感をひしひしと肌で感じることができました。8枚の2マナミニオンのおかげで序盤の事故はほとんどありませんし、それらで盤面を取って占星術師ルナを安全に着地させることができます。今の環境だと手札からルナを除去することは難しいようですし、一度通せばデッキの軽さを活かしどんどん掘り進めることができるので非常に強力なカードであることが分かりました。

 

ゲーム展開の感覚としては、若干海賊ウォリアーに近いものを感じました。海賊ウォリアーのリーサルウェポンである武器の役割を、メディヴの従者雲の公子に委ねたような感覚です。

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武器との差別点は、盤面の継続打点、いわゆる「クロック」の増加に貢献させることができる点です。

武器は、相手のフェイスに入れる打点を確保できますが、盤面が劣勢の状態で装備しても強い動きとならないことが多いです。

対して、秘策メイジのミニオンは、プレイしたターンにダメージを飛ばしながらミニオンが盤面に出るため、盤面に隙ができません。さらに、火力としても使用できるため、武器のように挑発によって止められることなくフェイスへ打点を入れることができます。上のリストでは、火力だけで丁度30点出せるため、相手の回復を考慮しなければ、ミニオンを全て盤面でのトレードに使ってしまったとしても勝ち筋が残せます。

 

そして、このデッキの大きな特徴として、デッキ圧縮手段の豊富さがあります。

マッドサイエンティスト魔法学者で盤面を強化するついでに秘策をデッキから引いていくことができます。古代の謎は、0マナになった秘策を抱えておけば、雲の公使の雄叫びを確実に発動させたり、少ないマナ消費で魔力のフラックメイジAoEとして使用したりできます。ルナとの相性もよく、非常に汎用性の高いサーチカードです。

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占星術師ルナは、使い方次第で強力なドローエンジンとなります。盤面にも圧力をかけられるため、アグロ相手にもプレッシャーをかけられるカードです。

コントロールデッキ相手には、アルネスが初手にキープしたくなるほど強いカードです。この対面でのアグロデッキ側の負け筋は、序盤の札を全ていなされ、トップデッキ勝負を強いられてしまう場合がひとつ考えられます。アルネスは、装備したターンに致命的なテンポロスが生じてしまうことと引き替えに、次ターン以降怒濤の盤面展開を可能とする武器です。毎ターン手札を全力で切れば、さすがのコントロールデッキでもどこかで処理できなくなるターンが来るでしょう。隙を見せた途端に火力でリーサルを取れるほどのパワーをこのデッキは秘めています。

 

秘策メイジ使用側の感覚としてはこのような雰囲気でゲームをこなしていました。ここから相手のデッキに目を向けます。対峙したデッキは、懐かしいものから目新しいものまで多岐に渡りました。

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秘策メイジで明確に不利がついていたのは、このパラディンでした。ハンドバフ、超電磁を重ね、早いターンから巨大なメカを作ってくるデッキです。秘策メイジは、横の展開にある程度耐性がある反面、縦の除去手段は乏しいため、超電磁を重ねられると詰みかねません。火力が重宝するので、フラックメイジや従者はキープしても良さそうです。

他にも、レノロック、レノハンター、コンボプリーストあたりは厳しい印象があります。強気に攻めきるプレイが求められそうです。

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環境でもメジャーなデッキである、偶数シャーマンには有利でした。相手は盤面で戦うミッドレンジデッキなので、フラックメイジの刺さりがいいです。手札に引き込めればかなり勝ちに近づけます。

他には、海賊ウォリアー、奇数パラディン、奇数ローグ、ビッグプリーストには有利でした。秘策メイジは特に盤面で戦うデッキ相手に無類の強さを誇るようです。

 

ワイルド所感

ワイルドをしばらく回した程度で抱いた感想は、評判から予想していたよりは悪くないというものでした。

デッキパワーがもれなく高いため、どの試合も押しつけ合い感が強くなるのは否めません。しかし、デッキパワーが高い位置で均衡しているために、少なくともゲームにならないような相性差を持つデッキは環境デッキにはなさそうです。

 

私がワイルドを触って驚いたのは、発見を始めとする外部リソース補給ギミックがほとんど採用されておらず、きっちり30枚での戦いを楽しめる点です。

スタンダードでは、ほとんどのデッキに発見効果を持つカードが採用されており、それによって分岐点が増え、ゲームがより奥深いものとなっています。しかしこの要素は、期待したカードを入手できずフラストレーションがたまったり、ゲームのテンポを悪くする冗長な効果に感じてしまったりします。カードそれぞれの地力が高いワイルドでは、発見に頼らずとも十分決着をつけるだけのパワーがデッキに備わっているため、スピーディな勝負を望めます。

 

アグロデッキにはレノ、コントロールデッキにはメックトゥーンという大雑把なメタに始まり、秘策メイジにはメックパラディン、メックパラディンには退化が採用されている偶数シャーマン、偶数シャーマンには秘策メイジと、かなりいい形で環境が構成されているように思います。もちろんこれら3デッキだけでメタが回っているわけではなく、多彩なデッキ間の相性が複雑に作用し合って環境が形成されています。ちょっと回しただけでは全てを探りきることはできません。スタンダードからの気分転換にプレイするにしてもかなり楽しむことができるように思います。

 

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古くからハースストーンを遊んでいるプレイヤーは、当時の面影を残した懐かしいデッキと出会えますし、そうではないプレイヤーも新鮮さに溢れる環境に身を置くことができます。ワイルドにも安価なデッキはあるようで、メックハンターはその代表例として挙げられそうです。少なくとも今の環境であれば、ワイルドをあまりやったことのないプレイヤーは一度触ってみても損はないと思います。