ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

ランク戦の勝ち方

私は、毎月レジェンドランクに到達することを目標にランク戦を回しています。

つまり、ランク4あたりから月に20回とちょっと勝ち越すことを目指していることになります。

勝率50%がボーダーラインとなる対戦ゲームでこれだけ勝ち越すというのは大変なことで、毎月苦戦しています。

ランク5未満での戦いは、連勝ボーナスが設定されていますが、都合良く連勝できなければボーナスの恩恵を受けられないので労力には大差ないと思っています。

レート制に切り替わるレジェンド帯とは異なり、勝ち負けの価値が全て等価であるランク5~1のラダーは、常に気が休まらずプレッシャーを感じています。その分この重圧に耐えながらレジェンドランクに到達できたときの喜びは何度味わっても良いもので、高ランク帯で猛者達と対戦することをモチベーションにラダーに挑んでいます。

 

このラダーを勝ち上がるために必要だと感じていることについて書き起こしていこうと思います。目新しいような内容はないので、情報の補完、リマインダーに利用してもらえたら幸いです。随時書き直すことがあるかもしれません。

 

①強いデッキを使う

情報サイトに掲載されているTier2以上のデッキを使用することが理想です。

多くの場合Tier1デッキが最も勝率が高く出ますが、使用率が高いためにメタデッキも流行しやすく、使う時期によっては思うように勝率が伸びないこともあります。

Tier2には、人気度こそTier1に劣るものの、Tier1デッキに引けを取らないパワーを備えているようなデッキが分類されるそうです。理解度や、そのときのメタによってはこちらの方が勝率が出ることもあるので、Tier2以上から好みでデッキを選びたいです。

 

Tier3以下のデッキで勝ち越せないわけではありません。まだ発掘されていないメタ外のデッキが高勝率をたたき出し環境デッキ入りすることもあるでしょう。

しかし、このようなデッキを使いこなすには相当な理解度が要求されます。自分のデッキのみならず、全ての環境デッキに関する理解です。メタが固定化してからは幾ばくか回しやすくなると思いますが、やはり難易度は高いです。

 

使用デッキを絞るのか、という点も悩むところです。思うように勝てないときに、思い切って別のデッキに持ち替えてみようと思うことはしばしばあります。私は、どちらでもいいのではないかと考えています。

ひとつのデッキに固定することの意義は、デッキに蓄積される経験値効率を上げる、もしくは既に経験値のたまっているデッキを使う事で高いパフォーマンスを期待することです。

三すくみ状態のような理想的な環境であれば、デッキの流行はサイクルするはずです。もし今勝てないメタであったとしても、回し続けているうちに相性のいいデッキが多いメタにサイクルする可能性があるので、そこを狙って回し続けるという狙いも考えられます。

 

対して、使用デッキを切り替えることの狙いは現在のメタに合わせて勝ちに行くことです。朝,昼,夜等時間帯でプレイヤー層が変わるという説もあり、短期的に見るとメタの推移はめまぐるしいものなのかもしれません。しかし、短期間内のメタを読み解くことができれば、短時間での連勝を狙うことができ、効率のいいランク上げを期待できます。

また、気分転換するという点でも非常に有意義です。負けが込んだり、デッキに飽きてきたりすると、気づかぬうちにプレイの精度が落ちていることがあります。そのようなときは、自棄にそのデッキを使い続けるのではなく、異なるデッキに持ち替えることが効果的です。ここではハースストーン内での解決策を考えていますが、休憩を挟んだり別の趣味に移ることももちろんいい方法だと思います。

一方、デッキを替えるときは、例えば1戦ごとのようにあまりにも短いスパンで変更することは避けた方がいいと思っています。ウォリアーに負けたので次のゲームはハンターを使うというような切り替え方は、感情的になっていることが多く、次のゲームでローグにマッチングしてしまったときの精神的ダメージが大きいからです。持ち替えるのはある程度ゲームに時間が割けるとき、そこそこの回数ラダーを回して得た対峙ヒーローの割合を元に考えたいところです。

 

もう一点 

私がこのゲームを始めた頃は、リスト作成者の意図も分からないのにむやみにリストをいじるな、という話が散見されました。私もコピーリストを使うときは魔素を支払うことになってもそのまま使うタイプですが、カードの入れ替えには問題を感じません。むしろ、試したいカードがあるのにこの固定観念のために調整の楽しみを味わえないことの方がもったいないように思います。

入れ替え可能カードを見つけるこつは、複数人のリストを見比べて、差分のあった部分から役割の薄そうなカードをピックアップすることです。

 

②勝ち筋、負け筋を知る

各デッキは、マナカーブ通り動いたときの理想ムーブを軸に構成されています。これを元に、序盤つまり少ないドロー枚数で、確実に手札に引き込まなければならない低マナのカードを多めに、終盤つまりある程度ドローが進んでおり、必要な時に引けている可能性の高い高マナのカードを少なめに補いデッキが組まれていることが多いです。

わかりやすい勝ち筋は、上記の理想ムーブを相手に押しつけることです。この理想ムーブに必要なカードを引き込めなかったとき、あるいはその理想ムーブよりも速い動きをしてくる相手に対峙したとき、負けパターンに持ち込まれないように採用した、理想ムーブに準ずる動き(除去等)で凌いでいきます。これがおおまかなゲームの流れになります。

除去し続けていても光明が見えない場合には、どこかで割り切って攻めに転ずる必要があります。この分岐点を、勝ち筋を作ることと負け筋を潰すことを天秤にかけることで見出していきます。

 

理想ムーブが勝ち筋として機能するかどうかを把握することで、マリガンの基準が見えてきます。

機能する場合は、理想ムーブに必要なカードをキープし、その他のカードを返していきます。理想ムーブはオンカーブで設定されている事が多いので、低マナのカードをキープしておけば間違いありません。

機能しない場合、負け筋を潰すような、耐えるようなプランで戦うことになります。このとき、特定の対策カードが必要になる展開が想定されることが多いです。このようなカードは、例え高マナのカードであったとしてもゲーム中で必要になるため、ひけないことのないようキープを検討したいです。

このマリガン基準は下記の例を念頭に抽象化したものなので、例外があるかもしれませんが汎用性は高いように思います。

 

対サイクロンメイジのメカハンター

メカハンターの理想ムーブは、メカンガルーから展開を始め、超電磁をテンポ良く重ねていくことで継続的にダメージを稼ぎ削りきる動きです。

これがメイジ相手に通用するかというと、多くの場合通用しないでしょう。

現在のメイジは凍結スペルに加え挑発カードもいくらか採用されており、相手の主要な勝ち筋である巨人+召術師の招来コンボまで耐えられることが多いです。特に山の巨人+招来墓場の怪異を出されてしまうと、ハンターは挑発に打点を吸われてしまいライフレースが逆転してしまうことが想定されます。

この状況を打開しうるカードがヴェノマイザー+ミサイルランチャーです。メイジ側は、この6/6をデッキ内カードで除去する方法は招来しか持ち合わせていないため、招来を使われたとしてもこちらの盤面には6マナのミニオンが2体並ぶことになり、非常に優位な展開に運ぶことができます。

このコンボさえ決められれば勝ちが大きく近づくため、序盤のダメージ源はさほど重要ではなくなります。

メイジは魔力なる知性を持っているためコンボがそろう可能性が高いですが、ハンター側はドローソースに乏しいため、必要なカードを特にマリガンでそろえておきたいです。ですから、このマッチアップにおいては、6マナであるミサイルランチャーも初手に残すことが選択肢に入ります。

 

 ③視野を広く持つ

慣れていないデッキや選択肢の多いデッキを使っていると、自分の行動を決定するのに大半の時間を使うことになるかもしれません。しかし、自分側の盤面から、相手側の盤面まで含めて把握することができるようになると、より自分のプレイに理由を持たせることができ、反省もしやすくなります。

このゲームでは、相手がマリガンで何枚カードを残したか、手札のどの位置のカードを使用したか、どこに対象を指定しようとしているか(カーソルをのばしているか)、全て読み取れるようになっています。これらの情報を総合して判断すると、相手の手札をある程度予想することができます。この予想が、自分の行動を決定する手助けになってくれることがあるため、取るべき選択肢が分からないときこそ自分ではなく相手側の情報に目を光らせておきたいのです。

盤面だけでなく、相手の手札、相手の山札まで目を向けることができれば、ライフを削りきる勝ち方だけでなく、相手の手札を捌ききるプラン、ファティーグダメージまで見据えたライフ調整等、より多くの選択肢から勝ち方を選べるようになります。

デッキを回せば回すほど、どの相手のどの場面でどのカードを切るか、パターン化して覚えることができます。自分のターンはさっと終えられるくらいデッキの理解度を上げ、余った時間を相手の動きの観察やその後のゲーム展開の予測に充てられると、あたかもゲームを支配しているような気分になることができ、より深く楽しめるのではないかと思います。

 

④他者の視点を取り入れる

試合を重ねることで、各マッチアップへの解釈が蓄積し、プレイのセオリーが構築されていきます。これは、複数人の解釈が合わさるほどより多面的で強固なものにすることができます。より緻密なセオリーに基づいたプレイは、自信と勝利をもたらしてくれるでしょう。

他者の視点の取り入れ方は多様にあります。

フレンドに観戦してもらう、観戦させてもらうというのがひとつ。チャットや通話でリアルタイムにやり取りできるので、この方法はかなりの効果を期待できます。

配信サイトや動画サイトを利用し、配信者や投稿者のプレイから学ぶ方法もあります。これも、今日では多くの配信、動画投稿が行われているので手軽にできる方法です。

ラダーで対戦相手のプレイから学ぶという方法もあります。これは、こちらが使用しているデッキに対するプレイしか学べないうえに、対戦相手の使用デッキは指定できないのでいささか非効率ですが、意識していれば得られるものは少なからずあります。