ハースストーン Tips

A Note on the Hearth

ハースストーンプレイヤーの備忘録

ミルデッキ

他のHSプレイヤーのブログを巡っていると、当時開発したデッキやレジェンドに到達したデッキ等を感想とともにまとめたような記事が散見され、とても楽しく読ませてもらっています。

私も常々書いてみたいと思っていたのですが、今は特筆するようなデッキを持ち合わせていないので、一昔前のデッキではありますが明確に私のプレイングの基礎を築いてくれたといえるものを記録してみようと思います。

 

ミルウォリアー 

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参考リスト

私のHSプレイ史上5本の指に入るくらい最も練習したデッキです。

リストに1枚くらい誤差がありそうですが大枠はこのようなものを1番長く使用していました。

マッチアップやそれに基づくテックカードも記載しておきたいところですが、もはや過去の環境の話になってしまったので、ここでは大まかにデッキの雰囲気だけまとめておきたいと思います。

 

このデッキは、死人の手札を有効に使用することにより自分だけファティーグを避け、相手のリソースを捌ききった後ファティーグダメージ差で勝つことを主な勝ち筋とするデッキです。

相手のデッキを減らしていき、ライブラリアウトによって勝利するようなデッキがミルと呼ばれています。

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コールドライトの託宣師×2、死人の手札×2、かかって来い!+α(いずれかの2マナ除去札)

このような6枚のカードを最後に残せると、コールドライトの託宣師(以下オラクル)×2+(かかって来い!or除去)+死人の手札できれいに10マナループが完成し、簡単にファティーグ勝ちすることができます。

しかし、実際にこのループが完成することは稀で、マッチアップや状況に合わせて柔軟に勝ちを拾いにいくことが求められる、非常に難しいデッキでした。

 

学び

ミルウォリアーの練習の過程で得た感覚は、非常に有用なものでした。

 

このデッキは、マッチアップによって必要なカード、腐るカードの区別が明確についていました。

例えば、ミラーマッチでは乱闘止めの一撃を早めに使っておかないと使うタイミングを失ってしまい、そのままループに入りこれらが不必要に増殖する事態が起こりました。キーカードはオラクルと死人の手札のみです。

しかし、ビッグプリースト相手には、乱闘止めの一撃はキーカードで、死人の手札で増やしながら使うべきカードでした。反対にこのマッチでは暴食ウーズ待ち伏せのガイストが明らかに弱いカードです。

 

マッチアップごとの必要カードを吟味する過程で、カードの価値を再確認することができました。例えば、私にとって止めの一撃のような確定除去は非常に強く、相手の切り札を除去できる場面まで温存しておきたいカードでした。しかし、このカードはあくまで2マナのカードなので、対象にダメージを負わせる手間を考慮しても3マナミニオンを処理できるだけで十分なアドバンテージを稼いでいるということに気づいたのです。

 

必要カードのみならず、ゲームの勝ち筋もマッチアップによって多様でした。ミルという名前がついてはいますが、必ずしもオラクルによるミル勝ちを狙う必要はありませんでした。

新兵パラディンのようなアグロ相手には、2枚の死人の手札でループを作る必要はなく、除去札を増やしていなすだけでリソース勝ちすることができました。

一方ミラーでは、オラクル以外のカードをいち早く使い切り、オラクルのみでループを完成させて先にファティーグ勝ちを狙うのが主な勝ち筋でした。

HSのプレイ歴は長い方だと自負していますが、マッチアップごとに勝利プラン及び必要カードを選択し、それに合わせてマリガンを変えられるようになったのはこのデッキに慣れた最近のことでした。

 

ミルローグ

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参考リスト

このリストは、段取り×2が足りていません。

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私がミルデッキに興味を持ったきっかけです。もっと最適なリストがありますが、私が最も練習していたときのカードプールだと、このようなリストが限界でした。

 

ラクルを使い回しながらデッキ切れ付近まで凌ぎ、フィニッシュターンでシャドウブレード+オラクル複数枚を使ってファティーグダメージを使いバーストを出すのがこのデッキの狙いです。

ミルウォリアーと違い、限られた除去札で戦うしかないため、リソース差で勝つことはできません。よって、アグロ相手であっても専らファティーグ勝ちを狙うことになります。

ラクルは影隠れ等のバウンスカードにより即座に使い回すことができるため、こちらのドローに合わせて相手にオーバードローを強要させ、擬似的にカードを除去する戦術をとることもできました。

相手にオーバードローをさせるデッキだと思っているプレイヤーも多いらしいのですが、フィニッシュ以外のオラクルはこちらのドローソースとしての側面が強く、オーバードローはあくまで副次的な効果です。

中盤戦の感覚は、オラクルによってお互いのドローを加速させることを通じて試合展開を早め、増えすぎた手札の切り方に困っている相手をよそ目にこちらは段取りによる疑似マナ加速でアドバンテージを得るといった形です。

 

勝ち筋は異なるものの、勝ちまでの過程はミルウォリアーと通じるものがあり、先に練習していたこのデッキのプレイ経験がミルウォリアーのプレイにも活きました。

 

最後に

これらのデッキは、かなり癖の強いコントロールデッキです。しかし、プレイできるようになると必ずやカードゲームに対するより深い理解を得られるだろうと思います。

ミルローグは、形を変えて現在のワイルドでもカウンターデッキとして活躍しているようです。もし興味のあるプレイヤーがいれば、ぜひ試しに触ってみて欲しいと思います。